明大　３季ぶりＶ王手　柳が貫禄４安打完封、立大との直接対決先勝

＜明大・立大＞４安打完封勝利を飾った明大・柳

東京六大学野球第７週第１日 明大２―０立大

（5月21日 神宮）
　１２１球目の直球で最後の打者を二ゴロに仕留めた明大・柳は、０が９個並んだスコアボードを背に吠えた。

　立大と、勝ち点を取れば優勝のカード初戦で、３季ぶりリーグ優勝に王手をかける貫禄の完封劇に「今日は絶対に完封してやろうと思っていた。終盤まで気持ちを切らさず、腕を振れた」と振り返った。

　チームの大黒柱としての意地だった。「今までは大事な試合で完封しきれなかった」。今季は東大との開幕戦で完封も、以降は納得いかない投球が続いた。前節の早大１回戦は終盤につかまって８回２失点とリードを守り切れなかった。もつれ込んだ３回戦は同級生の右腕・星が先発で起用されて闘志に火が付いた。この試合では中盤以降は気持ちが緩まないよう、５回終了後の整備中もブルペンで投球練習。「逃げずに押し切れた」と直球主体で攻めて散発４安打、８三振を奪った。

　今季９試合で６５回１／３の投球イニング数を大きく上回る８２奪三振。９８１球を投げ切るなどタフネスぶりが光る。「キャプテンなので、僕がしっかり投げればチームは乗れる」。エースの仕事は果たした。あとは歓喜の瞬間までチームを鼓舞し続ける。