ルナ定位置争いに自信「心配していない」3割&全試合出場ノルマ

[ 2016年1月29日 05:30 ]

マツダスタジアムのスタンドでバットスイングを披露するルナ

 昨季まで中日に在籍したエクトル・ルナ内野手(35)が28日、広島市南区の球団事務所で入団会見に臨んだ。来日3年間で通算打率・316を誇る強打の新助っ人は「コンディションは100%。健康で1年間プレーできれば数字はおのずとついてくる」と高らかに宣言。25年ぶりのリーグ制覇に向け、全143試合出場と打率3割を移籍1年目のノルマに掲げた。

 シャツとネクタイをピンクでそろえたルナは、柔和な笑みを浮かべて会見場に姿を見せた。「広島には投手も野手もいい選手が多い。一員になれてうれしいよ。全力を尽くしたい」と開口一番。求められているものは何か?と問われ、口をついた言葉が印象的だった。

 「健康。打撃も求められているが、健康面が一番だと思う」

 周囲の疑念を端的に言い表した2文字。確かに中日時代は故障がちなイメージが強い。来日1年目の13年は、慣れないナゴヤドームの人工芝で両膝を痛め、シーズン途中に帰国。昨季も右肘痛で登録を抹消された。いきおい球団は米国で入念なメディカルチェックを実施。支障はない…と判断し、獲得に踏み切った。

 「オフもドミニカの自宅でトレーニングを続けてきたので、コンディションは100%。元気だし、いい状態にある」

 故障の懸念を一蹴し、今季のフル出場を誓うルナ。目標については「数字は神のみぞ知る」とはぐらかしたが、次の言葉にはグッと力を込めた。

 「シーズンを通して健康でプレーできれば、数字はおのずとついてくると思う。打率、本塁打、打点すべてにこだわりがあるが、自分に課すラインは3割。そのハードルを越えれば、チームへの貢献にもつながる」

 強烈な自信。何しろ、13年は85試合ながら打率・350をマーク。翌14年には打率・317、17本塁打、73打点の好成績を残し、三塁手のベストナインに選ばれた。来日3年間の通算成績は346試合で打率・316、34本塁打、184打点。折り紙付きの強打者だけに説得力がある。

 「定位置争い? まったく心配していない。100%の力を出すだけ。チームが優勝できるよう、去年まで以上にプレーハードを心がけたい」

 広角に打ち分けるミート力に定評があり、健康体なら正三塁手としてクリーンアップを担う公算大。得点力不足解消の切り札が、バットでチームを悲願のVへ導く。(江尾 卓也)

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