西岡 首位打者返り咲く!「レギュラー獲るとか低い目標じゃなく」

[ 2016年1月29日 05:30 ]

西岡は自主トレを公開しディ打撃に汗を流す

 阪神・西岡剛内野手(31)が28日、大阪府豊中市内の施設で自主トレを公開し、6年ぶりの首位打者返り咲きを目標に設定した。昨季は右肘故障で長期離脱があり、現状では二塁の定位置争いに身を置く立場ながら「高い目標を持って臨みたい」と決意を込めた。年明けのハワイ自主トレでは競輪選手をしのぐほど脚力を強化。背水の一年に挑む準備は整った。

 今季にかける決意を、西岡は言動で表した。

 まずは言葉だ。額からを滴らせながら、2016年に目指すものを明かした。「今年の目標は首位打者」―。不本意だった過去2年を思えば、壮大にも聞こえる宣言に深遠な理由を込めた。

 「試合にも出られるか分からない。競争をしていかないといけない中でも今年の目標は首位打者。レギュラーを獲るとか、そんなレベルの低い目標じゃなく。試合に出るのは当たり前。試合に出たら首位打者を狙うという目標を持っている」

 ロッテ時代の10年には打率・346を記録して史上4人目となるフルイニング出場での首位打者を獲得。あれから5年が過ぎた。輝かしい過去の実績はあっても現時点でレギュラーは確約されず今春キャンプでは上本、大和らとの二塁手争いが待つ。目標設定が「高い」ことも分かっていた。

 「仮にレギュラーを獲るという目標を掲げていれば、レギュラーを獲った時点で目標が達成する。開幕したと同時にシーズンの目標を成し遂げて安心してしまうから。ただ、首位打者というのはシーズンが終わるまで分からないから」

 行動でも示した。

 年明けからは20日間のハワイ自主トレを実施。5年間の空白を埋めて栄冠に返り咲くための準備として個人トレーナーの秀島正芳氏と二人三脚で肉体改造に取り組んだ。

 「若いときのキレを取り戻したい」と主に下半身強化。公開した自主トレでは自転車型トレーニング器具「エアロバイク」でペダルを漕ぎ、1分間に260回転という最高値を計測した。一般的にサッカー選手やゴルフ選手で160~180回転、自転車漕ぎを職業とする競輪選手でも平均250回転程度。調整の充実ぶりは一目瞭然だ。

 「自分の立場は重々にわかっている。もう怖いものはない。捨て身の精神。(今までで)一番強いメンタルだと思う。ケガがなければやれる自信はある。早くユニホームを着たい。楽しみです」

 ただ、前だけを向いた。一昨年は福留と激突した影響で長期離脱し、オフには右肘を手術。昨年も右肘故障で50試合出場にとどまった。「絶対に負けないように頑張ります」。ケガに苦しみ悩んだ2年間の思いすべてを今季にぶつける覚悟だ。(山本 浩之)

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2016年1月29日のニュース