能見 わずか11球“降板”も「仕方ないね。すごい雨やった」

[ 2015年9月2日 05:30 ]

<神・広>1回2死、降雨のため試合が中断しベンチに戻る能見(中央)ら阪神ナイン

セ・リーグ 阪神 雨天中止 広島

(9月1日 甲子園)
 記録に残らずとも、手応えはつかんだ。わずか11球を投げただけで、降雨ノーゲームとなり“降板”となってしまった先発・能見は落胆することなく、淡々と言葉をつなぎ、中3日で向かう5日の中日戦(ナゴヤドーム)へ視線を向けた。

 「まぁ、仕方ないね。すごい雨やった。(相手も)条件は一緒だから。(切り替えてか?)そう、そう」

 雨の影響で44分プレーボールが遅れたマウンドにもしっかりと対応した。先頭の丸を3球で追い込むと、最後は外角へのチェンジアップで空振り三振。続く菊池も直球で空を切らせて連続三振と最高の滑り出しを見せていた。しかし、3番・新井を迎えたところで雨脚が一気に強まり、試合は中断。再びマウンドへ上がることはなかった。

 「立ち上がりがいつも悪い感じじゃないんでね」

 中止の事実を嘆くより、左腕に残る好感触に大きくうなずいた。前回8月26日の広島戦(マツダ)は4回1/33失点でKOされ、4回1/36失点だった前々回19日の巨人(東京ドーム)と合わせて、直近2試合連続で5回持たず降板。不振が心配された中で鮮やかに三振で奪った2個のアウトは、復調を予感させるものだった。

 試合後のコーチ会議で6日の中日戦に登板予定だった秋山の2軍再合流が決まり、能見が、中3日で5日の中日戦に回ることが決定的となった。

 今季4勝をマークしている広島戦が流れたことはマイナスに聞こえるが、中日に対しても、1勝2敗ながら防御率2・93と安定している。さらに、敵地ナゴヤドームに限れば防御率1・93とさらに数字は良化するため決して“逆風”ではない。

 中日戦後は中6日で12日の広島戦(甲子園)に登板予定で再び“鯉キラー”として立ちはだかる予定。シーズン終了後に「恵みの雨」だったと思えるように白星を量産したい。(遠藤 礼)

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2015年9月2日のニュース