工藤監督ぶれない采配 3~5番ほぼ固定、先発に長く任せる

[ 2015年6月18日 10:00 ]

笑顔でミィーティングをする工藤監督

 試合中のベンチ内では喜怒哀楽を素直に表すソフトバンク・工藤監督だが、指揮ぶりは極めてオーソドックス。投打とも中心選手を軸にぶれない選手起用が特徴だ。打線では柳田、内川、李大浩と3~5番のクリーンアップトリオを固定。今季このトリオが崩れたのは、5番に松田が座った5月23、24日の日本ハム戦だけ。交流戦では18試合全て不動のクリーンアップで臨んだ。

 交流戦は11シーズン目を終えたが、同一球団の3~5番固定で戦ったのは今季のソフトバンクが6度目。チームでは初めてのケースになった。今季3人の成績を出すと柳田が打率・429、内川が・333、李大浩が・369と全て3割以上。過去の3~5番固定例を見てもそろって3割以上はなく、いかに安定した打撃で打線をリードしたかが分かる。

 投手起用も自らの豊富な先発経験からか、あわてて動くことはない。ここまで63試合のうち責任投球回の5回以上を投げ切ったのは92・1%に当たる58人。最近10年間のチームでは11年の91・7%より高い比率を維持している。結果としてソフトバンクの完投数は両リーグ最多の8度。延べ投手起用数は225人でパ・リーグではロッテの229人を下回り最少。現在ソフトバンクは首位日本ハムと0・5ゲーム差の2位。リーグ戦再開、そして後半戦からのスパートに向け、工藤監督は着実に手駒を動かしている。

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2015年6月18日のニュース