「神宮」諦めきれず…東大に38歳元医師のオールドルーキー入部 

[ 2015年5月1日 05:30 ]

東大野球部に入部した38歳のオールドルーキー・伊藤

 東京六大学野球の東大に38歳のオールドルーキーが誕生した。伊藤一志投手は今年3月まで関東圏の大学病院で医師として働いていた異色の経歴の持ち主。4月30日までに東京六大学野球連盟に入部申請が受理され「仕事を辞めたのは複雑なところもあった。でも“あのときやっていれば”というのは嫌だった。今しかないと思った」と決意を口にした。

 愛知・東海高2年時に東大が法大から勝ち点を挙げるシーンをテレビで目にした。「格好いいなと。それで受験したが受からなかった」。浪人を経て東京都内の医大に進学。大学時代は準硬式野球の大会で優勝したこともあるが、神宮への思いは年々強くなっていった。08年に国家試験に合格して医師になったが、夢を諦めきれず、働きながら受験勉強に励んだ。12年に東大文3に合格。仕事の引き継ぎなどを終えるまで休学し、今年4月に入学した。

 右上手投げから打たせて取るタイプという伊藤はすでにチームメートと対面済み。「普通の後輩として接してくれるのはうれしい。チームのためにやりたい」と、アラフォーでの神宮デビューを目標に掲げた。

 ☆東大野球部の過去の高齢選手 96年に入部した高橋将人は「35歳の新人選手」として注目を集めた。慶大卒業後に塾講師を務め、95年春に東大に入学。野球経験がなかったため1年間の体づくりを経て、2年時に野球部の門を叩いた。また、06年には29歳の1年生・森本真が公式戦でベンチ入り。試合出場はなかったが、ボールボーイを務めた。

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2015年5月1日のニュース