大谷、15年初実戦で4番デビューへ プロ3年目初

[ 2015年2月6日 05:30 ]

休日返上でマシン打撃をする大谷

 ついに重責を任される時がきた。6日の紅白戦(名護)に野手として初出場する日本ハム・大谷が、プロ入り3年目で初めて4番を任されることになった。試合は変則5イニング制で栗山監督は「2、3打席になるんじゃないか」。この日、初のキャンプ休日を返上して、1学年下の渡辺とマシン打撃で汗を流した大谷は「打ちたかったので、いい練習ができた」と表情を引き締めた。

 今回の紅白戦では中田、陽岱鋼、大リーグから復帰した田中らの主力野手は出場しない。両チームとも若手主体で構成され、大谷は大塚、榎下といった2軍投手との対戦が予定されている。大谷が4番を務めるのは、公式戦を除くオープン戦、紅白戦などの実戦でも経験がなく、花巻東(岩手)3年時に日本代表の一員として参加した12年夏の18U世界選手権(韓国)以来だ。投手としては9日の紅白戦(名護)で登板が予定されており「DH」で出場する。

 指揮官は大谷の入団以来、二刀流として育成する上で最終目標として「エースで4番」という構想を抱いている。今回の紅白戦で主砲・中田が出場しないのであれば、今キャンプで投手だけでなく、打撃でも進化を見せつける若きスラッガーに4番が託されるのは当然のことと捉えている。

 4番デビュー。くしくもこの日、「4年後」をメドにキャンプ地の名護市営球場が全面改修されることが明らかになった。両翼97メートル、中堅118メートルのグラウンドを拡張し、最大収容人数約4000人のスタンド席も増席。新たにスピードガン表示も設置される予定だ。まさに「大谷仕様」となる改修計画に、稲嶺進名護市長も「名護で160キロが見られたらお客さんは“ワーッ!”となるでしょうね」と夢を膨らませた。期待の大きさは今や球界を飛び越えて、行政をも動かしている。

 この日、メンドーサが新外国人ガラテに大谷のことを「The best player ever(史上最高の選手)」と紹介。チームからの期待度も増すばかり。二刀流3年目の本格的なスタートに大谷は「打てるに越したことはないけど、しっかりとボールを見極めていきたい」と力を込めた。

 ▽大谷の打順 大谷はプロ1、2年目の公式戦でクリーンアップは3番32試合、5番41試合に先発出場しているが、4番はまだない。花巻東時代は2年夏の甲子園に3番、3年セ ンバツには4番で出場。高校通 算56本塁打を放っている。なお、昨季、日本ハムの4番は中田が142試合、陽岱鋼が2試合務めた。

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