高木康 左肩故障で現役に踏ん切り…巨人2軍サブマネジャーに

[ 2014年12月26日 09:00 ]

左肩の故障に悩まされた高木康

 今ではビジネス用バッグが欠かせない。筆箱や手帳、ノートパソコンにファイル…。仕事道具を詰め込んだかばんを手に、高木康2軍サブマネジャーは川崎市のジャイアンツ球場に通う。

 「“紳士たれ”という球団に残って仕事ができることに感謝しているし、身の引き締まる思いで毎日過ごしています」

 10月1日に戦力外通告を受けた。直後に、球団から第2の人生の打診をもらった。選手生活は近鉄、オリックス、そして巨人で計15年。最後は左肩の故障に悩まされたが「戦力外の話をされ、どこかホッとした自分もいた。もういっぱいいっぱいでした」と振り返る。

 リハビリ中は目が覚めると、まずは左肩の状態を確認。そして全体練習が始まる午前7時より約2時間早く球場入りし、汗を流した。「肩の名医がいる」と聞けば、時間をつくって出向いた。それでも上向かない。自分の体は自身が一番分かる。だからこそ、戦力外通告も受け入れられた。

 11月23日のファン感謝デー内で行われた引退セレモニー。約5分のあいさつには「ファンの方の前に立たせてもらうのはこれが最後。今後は裏方の一人としてチームを支えていく」という決意が込められていた。

 ◆高木 康成投手(たかぎ・やすなり)32歳、15年目。静岡甲―近鉄―オリックス。99年ドラフト2位。最高年俸4800万円(13年)

 ▼通算 258試合、18勝26敗0セーブ、防御率3・64。

 ▼思い出 12年に日本一に輝いた際に東京・銀座で行った優勝パレード。

 ▼再出発 巨人2軍サブマネジャー。

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2014年12月26日のニュース