沢村賞選考「金子を選ぶか該当者なしか」…決め手は昨年の成績

[ 2014年10月28日 10:26 ]

沢村賞の選出を受けて会見する金子

沢村賞発表

(10月27日)
 24勝0敗と驚異的な成績を残した昨年の田中将大(楽天、現ヤンキース)のような絶対的な存在が不在。堀内委員長が「全体的に線が細い」とする中で候補に挙がったのが、選考基準7項目のうち完投試合数、投球回数を除く5項目をクリアした金子(オリックス)だった。

 12球団最多の9完投、7完封の則本(楽天)の名前も出たが、14勝10敗と勝率(・583)が低いのがネック。最終的には「金子を選ぶか該当者なしか」の二者択一となり、決め手となったのは昨年の成績だった。金子は昨年29試合223回1/3を投げ15勝8敗、勝率・652、10完投、200奪三振、防御率2・01と7項目全てをクリアしながら、完投数で条件を満たさなかった田中にその座を譲った。堀内委員長はそうした経緯を踏まえ「昨年は悔しい思いをしただろう。2年続けての頑張りに敬意を表した」と説明した。

 <選考委員>堀内恒夫(委員長)、平松政次、村田兆治、北別府学(所用で欠席)、工藤公康の各氏

 ▽沢村賞 プロ野球史上初の無安打無得点試合を達成した伝説の大投手、故沢村栄治氏(巨人)を記念し、1947年に制定。シーズンで最も優れた先発完投型の投手に贈られる賞で、2リーグ分立の50年からはセ・リーグの所属投手だけが選考対象となり、89年から両リーグに広げられた。選考基準は「登板数25試合、完投10試合、15勝、勝率.600、200投球回、150奪三振、防御率2.50」の7項目。加えてチーム勝利への貢献度、連勝連敗、プロ選手としての品格なども選考に加味される。

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