梅野また二塁打!大瀬良打ちで開幕1軍グイッ

[ 2014年3月13日 05:30 ]

<神・広>5回無死一塁、梅野は適時二塁打を放つ

オープン戦 阪神4―6広島

(3月12日 甲子園)
 開幕1軍入りがぐんぐん近づく。阪神ドラフト4位・梅野隆太郎捕手(22)が広島戦で、福岡大時代にしのぎを削った九州共立大出の右腕・大瀬良から5回に左中間突破の適時二塁打を放った。オープン戦の長打率はチームトップの・526に上昇。勢いはとどまるところを知らない。

 対大瀬良に関し、梅野は「打席に入れば意識しなかった」と言った。だがベンチでの準備の最中や、次打者サークルからの道のりは、胸が躍って仕方なかった。全国にも知られた、九州で繰り広げられた名勝負。同じ91年6月17日生まれの2人のプロ初対決は、「元福岡大の主砲」が「元九州共立大のエース」を打ち砕く結果に終わった。

 代走から途中出場し、5回無死一塁で迎えた初打席。「“打て”のサインでしたし、初球からいこうと。ゲッツーの可能性もあったけど、結果を恐れず思い切って」。剛速球にタイミングを合わせ、浮いてきたカットボールをとらえた。火の出るようなライナーが左中間を割った。

 「大学日本代表の時も(捕手として大瀬良の球を)受けている。イケイケでくる投手。知っている分、打てたと思う。シーズンでも勝負できるように。きょうは対戦できたことが良かった」

 ライバル対決を制した二塁打で、オープン戦5安打のうち4本が長打となった。オープン戦での長打率はチーム最高の・526に。練習試合や紅白戦を含めた今春の全実戦では、その数字は・529とさらに上がる。オープン戦10塁打も新井良と並ぶチーム1位だ。

 一発長打の魅力を秘めた梅野の存在は、和田監督の中でも日増しに大きくなっている。右の代打はもちろん、前日11日にはメッセンジャーとの好タッグも披露。成長著しい愛弟子に、目を細めずにはいられない。

 「大学の時の対戦があって、予備知識もあったんだろうけど、初球からあれだけ振れる。そういう打者が少ない。これからも数多く打席に立たせたいと思っている」

 9日の巨人戦から、4試合連続安打。うち11日のDeNA戦以外、すべて途中出場で結果を残している。意外性、勝負強さ、根性―。今の猛虎に欠けているように見える要素が、梅野の体には無限に詰まっている。15日からは関東遠征5番勝負。ここで開幕1軍を確実にする。

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2014年3月13日のニュース