40歳・小笠原 復活ノロシの移籍1号!打たれた岩瀬「完敗です」

[ 2014年2月22日 05:30 ]

シート打撃で本塁打を放つ中日・小笠原

 風ではない。復活を期待させる正真正銘の一発だ。巨人からFA移籍した中日の小笠原が、シート打撃で守護神の岩瀬から本塁打を放った。2度目の実戦形式での「移籍1号」に「風ですよ、風。風速20メートルが運んでくれた。そうしておいてください。まあ、いくらこの時期でも結果は出た方がいいんで悪くないですね」と笑みをのぞかせた。

 左対左。しかも、岩瀬は内角にスライダーを投じた。厳しい攻めだったが、鋭く反応した。長く持ったバットを体に巻き付けて回転し、右翼ポール際へ運んだ。守護神は「悪い球じゃなかったけど、うまく打たれた。完敗です」と脱帽。続く打席でも「スムーズに出た」と追い込まれてからパヤノが投じた低めの直球を痛烈に中前へはじき返した。好調をうかがわせる結果に「向こう(投手)も調整。でもそれを差し引いてもいい結果が出ている」とうなずいた。

 昨季はプロ17年目で初のキャンプ2軍スタートの屈辱を味わった。さらに折れたバットで左手人さし指を15針縫った。シーズンでは6月5日日本ハム戦(東京ドーム)でサヨナラ本塁打した2年ぶりの一発が唯一の見せ場に終わった。「ケガせずできるのはいいこと。去年が去年だったから」。言葉に実感がこもる。

 40歳はユニホームを脱がずに新天地を求めた。今キャンプでは、集中力を高めるために報道陣をシャットアウトし、バント練習場で打ち込むこともある。練習後も野球以外のことに関心はなく、気分転換は半身浴。「のんびり風呂に入って、何も考えずに寝るぐらいだね。映画も見ないし、買い物もしない」。22日のオリックスとのオープン戦(北谷)に出場する。通算2080安打。生涯打率・311のバットはさびていない。

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2014年2月22日のニュース