秋山3回零封で“第4の男”アピール ピンチで気迫のブランコ封じ

[ 2014年2月17日 07:33 ]

<D・神>3回無失点と好投した秋山

練習試合 阪神4―5DeNA

(2月16日 宜野湾)
 5年目の阪神・秋山拓巳投手(22)が16日、練習試合・DeNA戦(宜野湾)に先発し、3回を2安打無失点と好投した。先発予定だった11日の日本ハム戦が雨天中止となり、仕切り直しとなった今季初の実戦マウンドでアピールに成功。3枠が空いている先発枠で「第4の男」として名乗りをあげた。試合は4―5で敗れた。

 上々の滑り出しと言っていい。開幕メンバーを思わせるDeNAの強力打線に対し、秋山は一歩も引かなかった。3回2安打無失点。完ぺきではないが、逆に粘りを感じさせる投球だった。

 「スタメンを見てベストメンバーだと思った。抑えると自信になる。力まないようにしっかり体重を左足に乗せることを意識した。真っすぐは低めにいいボールがいっていた。まだまだ精度を上げないといけないが…」

 初回、いきなり先頭の石川に左前へ運ばれるなど1死二塁のピンチも梶谷を力ある内角直球で見逃し三振。続くブランコにはフルカウントから真っすぐが真ん中に入ったものの気迫で圧倒。三ゴロに仕留めた。先発した昨年10月3日にはKO弾を浴びていただけに、リベンジでもあった。

 2回はテンポよく6球で3者凡退。1点を先制した後の3回は、再び、先頭打者・後藤に中前打を許すなど2死二塁も最後は山崎から外角直球で見逃し三振を奪った。

 1年目から結果を残した期待の右腕も伸び悩んでいた。昨季は8試合に先発しながら未勝利。DeNA戦も2試合で計8失点と打ち込まれていた。和田監督も「ブランコのところ。あそこを思い切って突っ込めたのがよかったね」と成長を感じ取っていた。

 今季の目標は明確だ。現状、先発ローテーションは能見、メッセンジャー、藤浪の3人が当確。残り3枠を榎田、岩田ら多くの投手と争っている。ただ、秋山自身は3つのどこかに滑り込むつもりなど全くない。「3枠あいていると思うので、4番手を目指してやっていきたい」と、あらためて決意を示した。

 そのライバルは、前日15日の紅白戦で結果を残せなかった。この日も2番手以降で登板した岩本、歳内がピリッとしなかっただけに、わずかではあるが、リードしたと言っていい。

 「状態は上がってきた。これからが勝負。1試合1試合、1日1日を大切にやっていきたい」。逆襲の予感を漂わせた今季初マウンド。勝負をかける5年目のシーズンへ、好スタートを切った。

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2014年2月17日のニュース