広島・栗原 菊池と初の合同トレ 一、二塁間任せろ!

[ 2014年1月23日 05:30 ]

フリー打撃をする広島・栗原

 野性味あふれる異色のコラボが実現だ。広島・栗原健太内野手(32)が22日、大野練習場で菊池涼介内野手(23)と初の合同自主トレを行った。24日からキャンプ地・日南で先乗り自主トレに臨む2人。ゴールデングラブ賞3度受賞を誇る先輩スラッガーは、守備自慢の後輩と一、二塁間コンビを組むことで、完全復活をチーム内外に宣言する意気込みだ。

 年始から神戸で単独自主トレに取り組んだ栗原と、久本らと静岡でハードなメニューに汗を流してきた菊池。2人は前日21日、先乗り自主トレ参加のため荷物出しに訪れたマツダスタジアムで偶然顔を合わせ、この日の“初合体”が実現した。

 「野性児は同じでもパワフルか、キビキビ動くのかの違い。クリさんはアレだけ体が大きいのに筋肉が柔らかいんです」

 菊池が笑って言う。かたや野性のパワーで4番打者として君臨すれば、もう一方は驚異的な身体能力で名前を広めた。ワイルドさを前面にブレークした2人の異色コラボ。新人らも参加した合同練習が終了後、人けの少なくなった午後の大野練習場で彼らは動いた。

 ウオーミングアップとキャッチボール。共同作業は短時間でも、フリー打撃などの個別練習には時間を割いた。中でも栗原は、右足にしっかり体重を乗せながらスイングを繰り返した。「現段階で意識するのはそこ。乗りが甘いまま、手であおったりしないように」。復活へ、姿に強い思いがにじみ出る。

 「入団1年目から温かい声を掛けられ、可愛がってもらった。クリさんが一塁だと、ボク的にも好都合。守備範囲がお互いにわかっているし、あうんの呼吸というか、意思が通じ合うんです」

 復活を願うのは本人だけじゃない。9歳年上に菊池がエールを送る。「クリさんならやってくれると信じています!」。上から目線…と言うなかれ。ゴールデングラブ賞受賞者同士、それは心底からの言葉だった。

 2年前に右肘を手術して以降、栗原は鳴かず飛ばずの状態が続く。2年連続で本塁打ゼロ。一方で、昨季途中加入したキラは一塁守備に難があるものの、66試合で14本塁打を放ち、チームのクライマックスシリーズ進出に貢献した。厳しい立場。32歳は百も承知だ。

 「キクの二塁は迫力がある。強肩だし、あきらめない姿勢もいい。2人で一、二塁? そうなれるように、打ってアピールするしかない」

 先発での一塁・栗原、二塁・菊池は昨季わずか11試合だった。背番号5はスラッガーとしての誇りを胸に、窮地脱出と10倍返しを誓っている。

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2014年1月23日のニュース