広島ドラ1・大瀬良 今村と「長崎ライン」でV原動力に

[ 2013年12月28日 08:29 ]

<プロ野球長崎県人会スマイル少年野球教室>引退した下柳氏(手前)を胴上げする(右から)松田、大瀬良、元阪神・野原

 広島・今村猛投手(22)とドラフト1位ルーキー・大瀬良大地投手(22)が27日、長崎・諫早市営球場で開催された「プロ野球長崎県人会」の野球教室に参加。「同郷ライン」で共闘し、来季、23年ぶり優勝の原動力となることを誓った。前夜は同会の交流会で初めて会食の場を持った2人。抜群のチームワークで赤ヘル投手陣の中核となる。

 すでにコンビネーションは抜群だった。ユニホームの今村とジャージー姿の大瀬良。2人がペアになり、マウンド付近で野球少年、少女を指導する。服装は違えど、長崎の生んだ若き右腕の息はピッタリだった。

 今村 「高校の時からすごいボールを投げていた。無事に同じ舞台に立てることはすごく嬉しい」

 大瀬良 「高校時代は清峰・今村の1強。今村を打ち、清峰を倒して甲子園に行くという空気だった」

 2人が同じグラウンドに立つのは「あの日」以来だった。2009年7月22日、夏の長崎大会準々決勝。大瀬良は今村擁する選抜優勝校の清峰に3―1で競り勝ち、春夏連覇の夢を打ち砕いた。あれから4年あまり。互いに認め合う存在が来季から同じユニホームを着て、チームのために全力で腕を振る。

 「先発になるかは分かりませんが、ゲームを作って、今村にいい形でつなぎたい。1試合でも多く、そういう展開でゲームメークしたい」

 目標を語る大瀬良の後ろには、救援投手としてプロの世界で成長を遂げた頼もしい同い年の男がいる。高校最後の夏に明暗を分けた2人が4年5カ月の時を経て、運命共同体となった。

 前日26日には長崎県人会のメンバーと会食。2人にとっては初めてともにする食事だった。今村は「すぐに慣れると思いますし、普通にいろいろ話したいです」としていただけに、懐かしい思い出話に花を咲かせたことは想像に難くない。お互い「顔が似ていると言われるんですよ」と声をそろえる2人が、プロの世界での共闘を前に、絆を深めた。

 今村 「投げる場面が違うと思うし、0点で(後ろに)つなぐことが役割なので、失点を抑えたい」

 大瀬良 「大学時代も(今村から)刺激をもらっていた。これからも切磋琢磨(せっさたくま)して頑張っていきたい」

 親友であり、ライバルであり、チームメートの2人。赤ヘル軍団23年ぶり優勝の原動力となるのは、強固な長崎ラインだ。

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2013年12月28日のニュース