岩隈 再び防御率1点台突入 トレード戦線にも浮上

[ 2013年6月7日 06:00 ]

ホワイトソックス戦の4回、投ゴロを捕球するマリナーズ・岩隈

ア・リーグ マリナーズ5―7ホワイトソックス

(6月5日 シアトル)
 好投は報われなかったが、その凄みは際だっていた。マリナーズの岩隈が、ホワイトソックス戦に先発して8回3安打無失点の快投。チームは延長16回の末に敗れたが連続無失点投球回は21回2/3に伸び、防御率はリーグ2位の1・94。再び1点台に突入した。

 味方打線の拙攻が続いても、ひたすら自分の仕事に徹した。両軍無得点で迎えた7回、2番からの好打順に「神経を使って、先頭をアウトに取ろうという形で投げた」とギアを上げた。先頭ラミレスはスプリットを内外に投げ分けてファウルを打たせ最後はスライダーで空振り三振。一発のある4番ダンも外角低めに球を集める慎重な配球で空振り三振を奪い「一発を気を付けないといけないと思った。丁寧に攻められた」と振り返った。

 借金8と低迷するチームで奮闘する右腕について、スポーツ専門局ESPN(電子版)は「(レッズなどでGMを務めた)寄稿者のジム・ボーデン氏が“レンジャーズが岩隈をトレード獲得候補に挙げる可能性がある”と話した」と報じた。大リーグではトレード戦線に名前が挙がることは、実力が認められている証拠。好投を重ねるほど、周囲の騒ぎは大きくなりそうだ。

 ≪延長16回力尽く≫試合は両軍決め手を欠き、延長戦に突入。14回にはホワイトソックスが5点を奪って勝負あったかに見えたが、マリナーズはその裏にチャベスの左前適時打で1点を返すと、2死満塁からシーガーの8号満塁弾で同点に。マリナーズによると、延長戦での同点満塁弾は大リーグ史上初の快挙だったという。結局、16回に2点を勝ち越されて力尽きたが、5時間42分の死闘を戦い抜いたシーガーは「負けたのは悔しいが、諦めることなく戦い抜くことができた」と誇らしげだった。

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2013年6月7日のニュース