山本監督 イチロー待つ!WBC登録枠空け「ギリギリまで」

[ 2012年11月18日 06:00 ]

練習を終え、バスに乗り込む山本監督

 侍ジャパンの山本浩二監督(66)が17日、今月30日に迫るワールド・ベースボール・クラシック(WBC)大会側へ提出する予備登録メンバー28人について、27人で提出する可能性を示した。出場要請しているイチロー外野手(39=ヤンキースFA)が、11月中に出場の可否を決断できない場合に備えたもので、「イチ枠」を残す。この日、侍ジャパンは18日のキューバ戦(札幌ドーム)に備え、日本ハムの室内練習場で調整した。

 山本監督は30日に迫る予備登録メンバー28人について話した。「27人の可能性は十分にある。ここが最後の登録ではないし、入れ替えも可能だと聞いている。最終登録までも見据えた上で、判断しなければならない」。事実上の「イチロー枠」といえる措置だった。ヤンキースをFAとなったイチローだがWBC出場について、いまだに態度保留の状態。所属球団が決まらない限り、出場可否の返答ができないのが実情だ。16日に侍ジャパンの王貞治特別顧問は「彼はまだ所属先が決まっていない。それはわれわれの手の届くところではない。まず自分の道をしっかり探してほしい」と言及。山本監督も「王さんの言う通り。本人の契約のこともある。ギリギリまで待つということになる」と語った。

 山本監督はこれまで予備登録の28人について、選出後に入れ替えて落選となる選手の立場を憂慮し、「11月30日にキッチリした人選ができればいい」との方針を示してきた。しかし、イチローについては、今月中の移籍先決定も不透明。本人が返答する前に判断を下せない。そこで飛び出したプランが「27人での予備登録」。05年12月に松井(当時ヤンキース)の返答を待つため、日本代表メンバーを30人でなく、29人で発表した前例もある。関係者によると、来年3月2日の1次ラウンド開幕10日前の2月20日に最終登録28人を決定すればよく、大会直前まで入れ替えも可能という。

 すでに出場要請した日本人メジャーの6選手のうち、ダルビッシュ、岩隈、青木、川崎の出場辞退が決定。黒田も辞退が確実視される。残るはイチローだが、過去2大会で見せた存在感は、グラウンド内外で大きな影響力を持つ。イチローの最終判断を指揮官は待ち続ける。

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2012年11月18日のニュース