球児から榎田!サヨナラ劇呼んだ阪神“逆勝利の方程式”

[ 2012年4月27日 12:21 ]

<神・広>サヨナラ打の平野(左)と抱き合う藤川(右から2人目)

セ・リーグ 阪神1-0広島

(4月26日 甲子園)
 強い雨の降り出した延長戦。盤石の阪神リリーフ陣が今季初のサヨナラ劇を呼び込んだ。まずは好投した安藤の後を受け、0―0の10回にマウンドに上がった藤川だ。4月19日のヤクルト戦以来7日ぶり登板も、貫禄のピッチングでつないだ。本来のセーブのつく場面ではなかったが、しっかりホールドを記録した。

 「ホールド自体久しぶりやね。アンさん(安藤)が頑張っていたし。9回は自分がいってもよかったけど。アンさんへの味方の信頼もあったからね」

 先頭の岩本を初球144キロの高め直球で右飛に打ち取ると、堂林を144キロの直球で空振り三振に仕留めた。3人目の白浜も、2ボール2ストライクから139キロのフォークで空振り三振。流れを完全に引き寄せてバトンを榎田に託した。

 「ゼロでは抑えられましたけど…。鳥谷さんに助けてもらいました。制球もバラバラだったので…」

 笑顔なく反省の弁を並べた背番号13。それでも、勝利に呼ぶ気迫の25球だった。11回。簡単に2死を奪ったが、東出にフォークをはじき返され左翼線に二塁打された。さらに四球などで2死二、三塁のピンチ。代打・会沢には中前に抜けようかという打球を許したが、鳥谷がファインプレーで救ってくれた。これで開幕から11戦連続無失点を継続。幸運にも今季初勝利を手にした。

 劇的な幕切れへつないだ二人に、和田監督も「球児も6日空いて久しぶりだった。でもらしいボールが戻ってきた。榎田も真っすぐのスピードが出ている。ピンチにはなるけど、そこからの勝負強さがある。持ち味を出してくれてるよ」と信頼を口にした。虎が笑うときはいつも、頼れる両腕が勝利の方程式としてマウンドに仁王立ちしている。

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2012年4月27日のニュース