阿部が火付けた!巨人打線15点大噴火で最下位脱出

[ 2012年4月27日 06:00 ]

<巨・D>初回2死三塁、左越えに先制の2点本塁打を放つ阿部

セ・リーグ 巨人15-3DeNA

(4月26日 県鴨池)
 雄大な桜島を望む鹿児島・鴨池球場で原巨人の種火が一気に噴火した。今季両リーグ最多となる15得点爆勝。52年以来、60年ぶりの鹿児島での勝利は、阿部の一発から全てが始まった。

 初回2死三塁。高崎の高めを捉え、強い追い風に乗せた。2試合連発の左越え先制4号2ラン。貧打にあえぐチームの嫌なムードを振り払った主将は「こういう状況だけど暗くなってもしようがない。チームとしてはとにかく焦らずやるしかない」。勇気づける快音にチームが続いた。2回には今季初の打者一巡の猛攻。3回には早くも先発全員安打で今季初の2桁得点と、開幕から21試合目にして重量打線がついに本領を発揮した。

 主将で4番で正捕手。一人3役の重責を担うだけに、毎試合「援護できず投手に申し訳ない」と頭を垂れてきた。17日の中日戦(ナゴヤドーム)ではロッカーで打率0割台に低迷する助っ人・ボウカーの球場入りを待ち構えた。アップ中から通訳を交え助言。互いの打撃フォームを確認するために、フリー打撃は首脳陣に頼み同じ順番で打つように変えた。元大リーガーも「凄くうれしかったし、期待に応えたい」と感激。2回に来日初長打となる左中間二塁打を放った塁上のボウカーを見て、大声で喜ぶ背番号10の姿があった。

 2日前には「うちはまだ種火。でも種火がないと大きな火もおきない。誰が火をつけるか」と話した原監督。阿部がおこした火を、初の1試合5打点の坂本が、2年ぶりの1番に入り3安打1四球の長野が。全員が一丸となって燃えさかる炎にしていった。「一つのきっかけになるといい。それぞれ持ち味を出せた。そういう力を持っているわけだから」と指揮官。28日からはゴールデンウイーク勝負の9連戦。序盤の大一番を前に、最高の形で最下位を脱出した。

 ▼巨人・長野(10年以来2年ぶりの1番。初回は四球を選び、3安打)1打席目は2ストライクからだけど、結果的に出塁できてよかった。

 ▼巨人・岡崎ヘッドコーチ 本塁打は阿部の1本だけだったけど、タイムリーが続いてよかった。

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2012年4月27日のニュース