メジャー移籍OK?大社オーナー、ダルの“意向尊重”

[ 2011年10月7日 06:00 ]

<日・楽>試合前、ダルビッシュは正座して岩隈(右)、田中(左)と談笑する

 日本ハムの大社(おおこそ)啓二オーナー(55)は6日、エースのダルビッシュ有投手(25)が今オフ、ポスティングシステム(入札制度)を利用してメジャー移籍を希望した場合、本人の意向を尊重する考えがあることを明かした。ポストシーズンを含めた全日程終了後に、球団側とダルビッシュとで注目の話し合いが行われることになる。

 今オフの去就が注目されるダルビッシュについて、大社オーナーが札幌ドームで切りだした。「来季も当然戦力として見ている。契約更改でこれから話し合うわけだからシーズン中は何も言えない」としながら「上(大リーグ)でやりたいスタンスがあるなら(話を)聞いてあげないと」と本音を明かした。

 昨オフもポスティングシステムで大リーグ移籍を目指すとみられたが、シーズン終了3週間後の10月19日、自身の公式ブログで「来年は北海道日本ハムのユニホームを着ていますよ」と発表。移籍を断念した背景には、家庭の事情などもあったと言われている。一方で難航した契約更改交渉はプロ初の越年交渉の末、球界最高年俸の5億円で合意。ここまで17勝を挙げているダルビッシュの来季年俸がさらに高騰するのは確実の状況だ。

 北海道移転後、球団は総額年俸を抑えつつスリム経営を目指してきた。スター選手に高額年俸を提示して残留させるのではなく、FAなどで移籍を希望する選手は追わない方針も徹底している。今回ダルビッシュが球団初のポスティングシステムを利用して大リーグ移籍を目指すなら、その意向を尊重して後押しするのも球団の方針だ。

 全日程終了後にも行われる交渉はダルビッシュ側が代理人の布施裕弁護士と本人、球団は島田利正代表が出席して行われる予定。球団トップが初めて言及したエースの大リーグ移籍。今オフの動きに注目が集まる。

 <ダルビッシュのメジャー移籍に関する大社オーナー発言>

 ☆名前売って(08年11月22日)第2回WBCを前に、ダルビッシュを含む自軍の候補5選手について球団納会で「日本のためでなく、自分の名前を売ってくればいい。それでメジャーに獲られても構わない」

 ☆勘弁して(10年10月6日)梨田監督のシーズン終了報告時、メジャー移籍について「そうなってほしくないけれど…。もう、その話題だけは勘弁して」

 ☆口出さない(11年7月7日)「彼が今後の野球人生にどういう選択をするか。私たちが口出しすることはできない」とした上で「補強や契約はチーム統括本部に全てを任せている。時期が来れば両者で話し合うだろうが、この問題は統括本部の専決事項」

 ☆来季も戦力(11年9月6日)ソフトバンク戦を観戦した札幌ドームで「1年ごとの契約だから、まずはシーズン後の話し合いから。そこで彼がどう出るか。もちろん来季も戦力として考えてます」

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2011年10月7日のニュース