相双連合 初勝利…ユニホームはバラバラでも心は1つ

[ 2011年7月3日 06:00 ]

いざ、初陣!!ユニホームはバラバラだけど、そろいの帽子で気合満点の相双連合ナイン

 東京電力福島第1原発事故による転校などで、部員不足となった福島県内の3高校野球部が結成した合同チーム「相双連合」が2日、初めての練習試合を行い、見事、初勝利をおさめた。

 3校は警戒区域(原発から半径20キロ以内)にある双葉翔陽高と富岡高、緊急時避難準備区域(同20~30キロ)にある相馬農高。これまでのユニホームを着用するため、書かれたチーム名はバラバラだが「相双」と刺しゅうされた濃紺の帽子を統一した。

 この日、同県小野町の野球場で行われた練習試合は、茨城県立高萩清松高が相手。相双は守備位置を変更した選手、9カ月ぶりの試合という選手もおり、試合では送球や連係に手間取り進塁を許す場面もあり、午前中の試合は2―5で敗れた。午後の試合は同点で迎えた9回、1死満塁から相手の暴投で7―6と勝ち越し、初勝利をもぎとった。

 服部芳裕監督(52)は「限られた練習の中で、点を取る形が見えた。予想以上の出来だ」と選手をねぎらった。遠藤剛司主将(18)=双葉翔陽高=は「(2試合目は)1点差のゲームで勝てた。これからも、しっかり声を掛け合っていきたい」と気合を入れ直した。

 チームは9日に福島北高と練習試合を行い、14日には全国高校野球選手権大会福島大会の初戦に臨む。

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2011年7月3日のニュース