球児、貫禄の42球!若手寄せ付けず「普通です」

[ 2011年2月17日 06:00 ]

フリー打撃で貫禄の投球をみせた藤川

 宜野座残留組が揃って好調アピールだ。阪神・藤川球児投手(30)が16日、宜野座球場で今キャンプ初のフリー打撃に登板。計42球を投じ、ヒット性の当たりはわずか2本に封じ込んだ。また、金本知憲外野手(42)も初めて屋外で打球捕を行うなど順調な調整ぶりを披露した。

 ビシッとズバッと上々の試運転完了だ。宜野座キャンプ第4クール2日目に実現した初のフリー打撃登板。さっそうとマウンドに現れた球児が若手2選手を軽くひねりつぶした。森田、野原将を相手に計42球を投じ、ヒット性の当たりはわずか2本。充実の投球内容で“不安”を一掃した。

 「まあまあですね。普通です。(フリー打撃登板で)ボール球を投げても仕方ないですから。やっていることはできています。普通です」

 気温20度。ポカポカ陽気の宜野座で球児が躍動した。真弓監督ら首脳陣も見守ったフリー打撃初登板。最強守護神にとって、伸び盛りの若手2人は少々役不足だったか。森田には外角直球を左前に運ばれたが、ヒット性の当たりはこの1本のみ。力のある直球にドロンと曲がり落ちるスローカーブを効果的に織り交ぜ、的を絞らせなかった。投じた22球中、前に飛んだ打球もわずかに7本だけだった。

 「しっかりボールもキレていたし、良かったじゃない。この時期にあれだけ投げられたら十分でしょう。(足の心配は)大丈夫そうやね」

 真弓監督も安どの笑みを浮かべる熱投だった。7日に右足内転筋を痛め、リタイア第1号となった球児。右股関節内転筋炎と診断されたが、幸いにも軽症で済んだ。何より、この日の投球で周囲の“不安”をきれいさっぱりぬぐい去った形だ。

 2人目の野原将には20球を投じ、ヒット性の当たりは1本。内角カーブを中前に運ばれた。ただ、この日は投げる直前に球種を予告する場面もあった。野原将は実に9球がファウル。前に飛んだ打球もわずか5本だった。

 投球内容を伝え聞いた山口投手コーチは「(球児は)“OKです”と言っとったよ。次の紅白戦で1イニング投げる」と話したように、キャンプ地を安芸に移して実施される19~21日の紅白戦に登板予定だ。右足を痛めるアクシデントがあったとはいえ、調整は抜かりなく進んでいる。「(紅白戦について)その予定。そこを目指しているわけじゃないけどね。黙って見といてください」。男は黙って勝負-。球児に多くの言葉はいらない。

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2011年2月17日のニュース