夢対決だ!沢村VS斎藤、3・6札幌で実現へ

[ 2011年2月17日 06:00 ]

ナインの注目を浴びる中、ダッシュする沢村(中央)

 3・6札幌で夢のドラ1対決だ!巨人・原辰徳監督(52)が16日、ドラフト1位の沢村拓一投手(22=中大)を3月6日の日本ハム戦(札幌ドーム)で先発起用する意向を示した。沢村は前日の紅白戦で好投を見せるなど下馬評通りの実力を発揮。同日は日本ハムの斎藤佑樹投手(22=早大)も登板の可能性が高く、指揮官がファン垂涎(すいぜん)のカードを用意した。人気と実力で拮抗(きっこう)する同い年の注目ルーキー右腕が、まだ肌寒い札幌を一気に熱くする。

 早朝の宮崎の朝日を背中に浴びながら、原監督がはっきりと口にした。宿舎ホテルからサンマリン宮崎へ向かう道中。軽やかな足取りのまま、沢村の3月6日の登板に「大丈夫。大丈夫ですよ」とゴーサインを出した。

 札幌での日本ハムとのオープン戦。相手は斎藤が登板する可能性が高いことも承知済みだ。梨田監督とも交流は深く、胸に温めていたプランでもある。注目ルーキー同士の投げ合いに異存などなかった。原監督の意向を伝え聞いた沢村も素直に、それでいて静かな闘志を込めて意欲を見せた。「実現できれば楽しみですね。いいですね。楽しみです。お互い、いい投球ができればいい」。大学時代は日本代表合宿でチームメートとなり、同じ年にともにドラフト1位でプロの世界に飛び込んだ右腕との対戦プランに心を躍らせた。

 沢村にとってはこの夢の対決が、さらに大きな夢につながっている。今季の開幕は3月25日。例年通りならば、開幕2週間前の10日前後には開幕投手が決定する。3・6の投球内容が、チームでは62年の城之内邦雄以来49年ぶり3人目の新人開幕投手の決め手となるのは間違いない。実戦初登板となった15日の紅白戦は2回無安打無失点。最速149キロをマークした。原監督はローテーション入りに「現段階で十分にその部分はいい位置づけ。いい位置の中で戦っている」と評価。開幕投手に関しても周囲には「同じ評価なら若武者を使う」と話しており内海、東野らとの争いで勝ち抜く可能性も十分にある。

 対外試合デビューも星野新監督の初陣となる20日の楽天とのオープン戦(那覇)に決まった。この日はブルペンに入らずトレーニング中心のメニューをこなした右腕。星野楽天、そして斎藤との注目対決を制し、一気に巨投の中心に躍り出る。
 
 ◆斎藤と沢村の過去の対戦 日米大学野球などでチームメートになったことはあるが、公式戦での対戦は一度もない。昨年8月31日には中大創立125周年記念試合(神宮)として、両校が対戦。沢村は先発して2回を投げたが、斎藤の登板機会はなく対戦は実現せず。オープン戦では、入学直後に2度経験がある。

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