小笠原弾で決めた「チームの勝利が一番」

[ 2010年8月4日 06:00 ]

<巨・神>4回無死、巨人・小笠原が右中間に先制ソロアーチを放つ

 【巨人6―2阪神】常に平常心を心掛ける巨人の小笠原でも、お立ち台では普段よりも声が上ずった。大事な初戦で、奪首へとけん引する2打点。チーム最多の11度目の勝利打点を挙げたヒーローは、右翼席からの歓声を心地よく浴びた。

 「チームの勝利、それが一番です!接戦になると思ったので、1点でも多い方が投手を楽にできる。みんな必死にやっているので、自分も必死です」
 均衡を破ったのは4回。1ストライクからの外角カーブを、バットの先でとらえた。初回に空振りしたスタンリッジの宝刀を、一振りで仕留め「何も考えずに食らいついた」。続く5回2死一、二塁でも中前適時打。「先取点は大事だけど、その後のタイムリーの方がうれしい。野間口の一生懸命な姿勢が伝わってきたからね」。野間口が4回に迎えたピンチでは自らマウンドに歩み寄り、闘志を奮い立たせた。言葉だけではなく、自らのバットで緊急登板の右腕を救った。
 常にチームの勝利を優先する姿は、周りの人間を魅了してやまない。7月30日からの広島3連戦(マツダ)。試合後はチームスタッフを誘い、3日連続で行きつけの焼き肉店で食事を共にした。閉店時間は過ぎていても、普段から野球道具などを持参して来店してくれる小笠原を、店主も快く店を開けて待った。周りにも支えられているからこそ、常にフォア・ザ・チームを貫いている。

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2010年8月4日のニュース