野茂 3年ぶりのメジャー昇格

[ 2008年4月6日 06:00 ]

5日、ツインズ戦前に記者の質問に答えるロイヤルズの野茂英雄投手

 ロイヤルズとマイナー契約を交わしていた野茂英雄投手(39)が3年ぶりのメジャー昇格を果たし、5日(日本時間6日)のツインズ戦前にメトロドームで会見した。背番号は91。野茂はオープン戦終盤に右足付け根を痛め、キャンプ地のアリゾナ州サプライズで治療や調整を続けていたが、3日に投球練習を再開。チームが投手を1人増やして12人にしたため、電撃的に昇格が決まった。

 試合前のダッグアウト。報道陣に囲まれた野茂は、グラウンドを背にしながら、いつもの冷静な表情で淡々と意気込みを語った。「メジャーでやれることはうれしいですし、選んでくれたチームに感謝してます。1試合でもチームの勝利に貢献してプレーオフを目指したい」
 デビルレイズ(現レイズ)に所属していた05年以来、実に3年ぶりのメジャー復帰。思いはかなった。06年6月に右ひじを手術。「メジャーで投げたい」との一心で約2年間つらいリハビリに耐え、昨オフにはベネズエラのウインターリーグにも参加した。通達を受けたのは前日4日。夜にアリゾナ州サプライズからチームの遠征地・ミネソタ州ミネアポリスへ移動し、この日の朝、クラブハウスに姿を現すと、ヒルマン監督と笑顔でがっちり握手。日本語で「頑張って」と祝福を受けた。
 突然のメジャー昇格だった。3月25日のパドレスとのオープン戦で右足付け根を痛め、キャンプ地に残留。一時的な処置として、ルーキーリーグのアイダホに所属し、リハビリに励んだ。3日には投球練習を再開し、フリー打撃にも登板。ウオーミングアップで29球、打者相手に15球を投げた。これを受け、ドクターらがプレーに問題なしと判断。昇格へゴーサインが出された。チームは4試合出場停止処分を受けていた捕手のオリボが、この日から復帰。これに伴い代役のタップマンをマイナーへ降格させ、投手を1人昇格させることが決定し、中継ぎ要員として野茂が選ばれた。
 これで契約もメジャー契約へ移行。登板すれば05年7月16日のブルージェイズ戦以来995日ぶりとなる。8日からは地元でヤンキース3連戦も控える。中継ぎだが「打者を抑えてゼロで帰ってくることにリリーフも先発も変わらない」と意気込んだ。日本人メジャーリーガーのパイオニアがマウンドに帰ってくる。

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2008年4月6日のニュース