中日・吉見が3年目のプロ初完封

[ 2008年4月6日 17:11 ]

 【中6―0ヤ】中日が2連勝で3カード連続の勝ち越し。先発の吉見は三塁を踏ませず、プロ初完投を完封で飾り2季ぶりの勝利を挙げた。打線も中村紀の2打席連続本塁打などで6回まで毎回得点。投打に精彩を欠いたヤクルトは今季初の2連敗。

 ≪愛妻のおかげかな?≫プロ初完封に思わず笑みがこぼれる。3年目の吉見が今季初先発のチャンスを逃さず、ヤクルト打線を4安打で抑え込んだ。「実感はないが、うれしいのひと言」。中日の強力先発陣に、フレッシュな顔が加わった。
 直球は140キロ台前半。打者を圧倒するような球威はないが、抜群の制球力でストライクゾーンを広く使う谷繁のリードに応えた。外角への沈む球を有効に使い、ゴロや力のないフライを打たせてアウトを重ねる。走者を背負えば強気の投球を見せ、先頭打者を出した6回は田中、青木をいずれも内角低めの変化球で連続三振に仕留めた。
 2006年に希望枠で入団し、1年目に1勝。昨季は勝ち星がなかったが、ドミニカ・ウインターリーグへの武者修行を経験して精神的に一回り大きくなった。昨オフに伴侶を得たことも好影響を与えたようで「登板日の前は栄養のあるものを食べさせてくれて、8時間ぐらい寝るんです」とのろけ顔で話した。
 「これで一皮むけるかな」と落合監督。ウイニングボールはもちろん、愛妻に贈る。

 ≪先発投手が踏ん張れず≫ヤクルトは今季初の連敗。開幕から好調だった打線が吉見の前に4安打と沈黙した。それよりも深刻なのが先発投手で、新外国人のリオスは6回まで毎回失点し「向こうの打線は良いと聞いていたので…」と来日初黒星に肩を落とした。前日も、先発したルーキーの加藤が4回でノックアウトされた。新戦力の先発投手が結果を残せず、高田監督は「先発がもう少し頑張ってくれないと勝てない」と悩ましげな表情だった。

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2008年4月6日のニュース