松坂 いきなり5時間208球

[ 2008年1月7日 06:00 ]

松坂はフリー打撃で早くも208球を投げる

 怪物がプロ10年目のスタートを切った。レッドソックスの松坂大輔投手(27)が6日、埼玉・所沢の西武第2球場で本格始動。本人と友人らで結成した「横浜サムライ」のメンバー5人と行った練習は約5時間にも及び、フリー打撃ではいきなり208球を投じるなど、状態の良さを見せつけた。今月中旬には西武・西口らと沖縄で合同自主トレを行うことも決定。2月中旬のキャンプ前に究極仕上げで首脳陣にアピールする。

【松坂・岡島フォト


 松坂の“目覚め”は早く、そして豪快だった。午前8時に無人の西武第2球場に現れると、いきなり約5時間のトレーニング。それでも息が上がるどころか、最後まで晴れやかな表情だった。

 「1月1日の日付を見た瞬間、気持ちが引き締まって、その日から練習した。気持ちも充実しているし体も元気。いい状態で練習に入れている」

 自信は練習量に表れていた。フリー打撃では打撃投手を買って出てチェンジアップやスライダーなどを披露。2008年を象徴するように、この時期では異例の208球で締めた。打撃では20スイングで快音を連発。西武名物の「多摩湖5キロ走」も「4、5年前に走って以来かな」と余裕で完走した。最後のキャッチボールは120キロ以上の速球も投げ込んだ。昨年1月7日の自主トレ初日では1周のランニングで息が上がったのとは別人の松坂がいた。

 「昨年は(契約問題で)休めなかったし、練習もできなかった。最悪のオフだった」。今年は違う。体重は昨年同時期の95キロより3キロ少ない92キロをキープ。食事量を制限することなく、練習量で自然と体重維持につなげている。さらに今月中旬から尊敬する先輩、西口(西武)らと沖縄・宜野湾で合同自主トレを行うことも決めた。近年は自分の練習ペースを守るため、単独トレが多かったが「キャッチボールの相手ができるし、沖縄でやります」と松坂。沢村賞を獲得した01年以来となる沖縄トレで、西武時代の原点に戻り、もう1度体をいじめ抜く覚悟でいる。

 春季キャンプ前に究極の肉体を作る。そこにはレ軍首脳陣に自己流調整を認めさせる目的もある。昨年は認められなかった200球以上のブルペン投球や打撃練習について「仕上がり状態を見て許可してもらえればいい。理解を得ながら自分のメニューを増やしていきたい」と語った。

 今年はプロ入りしてから節目の10年目を迎える。「メジャー2年目というより10年目という意識は強い。大きな1年にしたい」。消化不良に終わった昨年のリベンジとなる2年目。その第1歩を力強く踏み出した。

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2008年1月7日のニュース