ジョコビッチ 錦織を警戒「素晴らしいオールラウンドプレーヤー」

[ 2014年9月5日 07:36 ]

準々決勝でマリーを下したジョコビッチ(AP)

テニス全米オープン第10日

(9月3日 ニューヨーク ビリー・ジーン・キング・ナショナル・テニスセンター)
 錦織のグランドスラム決勝進出の野望の前に立ちはだかるのは、世界No・1の男に決まった。3時間32分の激闘の末、親友でもあるA・マリーを撃破したジョコビッチは「ユニクロ関係者は僕らの対戦を喜んでいるだろうね。どちらにしても強い方が勝つよ」と、同じウエア契約の錦織との対決を、ジョークを交えて歓迎する余裕も見せた。

 初対戦となった10年の全仏は、錦織にとって初のクレーの大舞台でストレート負け。だが、ジョコビッチが世界1位となった11年11月のスイス室内では錦織が逆転で雪辱した経緯がある。肩の故障があったとはいえ、この年4大大会のうち3大会で優勝した王者にとっては屈辱的な敗戦だった。今年3月のソニー・オープンは錦織が故障で棄権しており、直接対決は2年10カ月ぶり。「ケイとはしばらく試合をしていないけど、彼は素晴らしいオールラウンドプレーヤー。チャンとタッグを組んで、また変わってきたね」と警戒した。

 ジョコビッチにとって、今年は特別な年だ。3連覇中だった全豪は準々決勝で敗退。世界ランク1位から転落した。しかし、ウィンブルドンで3年ぶり2度目のV。世界ランク1位に返り咲いた4日後には、長年交際してきたエレナ・リスティッチさんと結婚式を挙げた。年末には第1子も誕生予定で「これ以上の幸せは望めない」という第二の絶頂期でもある。

 「壁のような感じがする。バックもフォアも左右どちらに打ってくるか分からない」と錦織が驚嘆したのは、昨年の全仏オープン前にヒッティングパートナーを務めたときのこと。その感想が再び繰り返されるのか、それとも…。日本人未到の領域を懸けた大一番が始まる。

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2014年9月5日のニュース