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笹本前歯、伊調足首…故障者相次ぐ日本

[ 2008年7月25日 20:13 ]

 北京五輪でメダル獲得の期待が高いレスリングで、選手にケガが相次いでいる。致命的なものではないが、開幕が迫る中で関係者は神経をとがらせている。

 男子グレコローマン60キロ級の笹本睦(綜合警備保障)は20日までの合宿で顔からマットに落ち、上の前歯を折った。右ひざ痛も抱えている本人は「練習はできる。大丈夫」と不安を打ち消したが、日本レスリング協会の富山英明強化委員長は「力を入れた時にどうか。恐怖感を残さないようにしたい」と気遣い、すぐマウスピースを発注した。
 アテネ五輪でメダルを手にした女子の綜合警備保障勢も不安を抱える。48キロ級の伊調千春は痛めていた右足首の症状が悪化。滑膜炎と診断され、22日からの合宿では痛み止めを飲み、はり治療を受けながら軽めのメニューに絞っている。63キロ級の妹、伊調馨は7月初めに左わき腹を痛めた影響で「今は自分のレスリングが分からない。取り戻そうとしている」と珍しく弱気な言葉を口にした。
 4月末に右ひざ靱帯を損傷した55キロ級の吉田沙保里は、完治したつもりだった最近の練習で同じ場所を故障し、再び慎重に。日本女子の栄和人監督は「吉田は精密検査では軽かった。本人が不安になっている部分も大きい」と指摘している。

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2008年7月25日のニュース