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またテニス“八百長疑惑”今度は日本!?

[ 2008年6月2日 06:00 ]

全仏ダブルス 森上“八百長”調査受ける

 テニスの全仏オープンの会見で、森上亜希子(28=ミキハウス)が暴露した日本のナショナルコーチの発言が、騒動を起こしている。森上は30日の女子ダブルス1回戦で1ゲームしか奪えずに完敗した後、試合前にコーチから「あんまり勝ってほしくない」と告げられたとぶちまけた。
 背景には、この試合に森上と組んで出場した中村藍子(24=ニッケ)の北京五輪出場問題が絡む。現在世界71位の中村は、60位前後がラインとされる五輪出場権のためのポイント獲得に必死。9日付のシングルスのランクで決まるため、今週開催される英国での下部大会に出場する予定だった。しかし、全仏のダブルスで勝ち進めば出場不可能になる。森上は理解を示しながらも「試合前の選手に言う言葉じゃない」と非難した。
 男子の世界ランク4位のダビデンコ(ロシア)の疑惑に端を発し、テニス界は昨年から八百長問題にナーバスになっている。今回のコーチの発言は一種の八百長ではないかと指摘された国際テニス連盟は31日、「われわれは勝敗を操作するあらゆる接触を許さない。今回は五輪精神に反することでなおさら残念だ」とコメントを発表。徹底的な調査を行なう構えを見せた。日本協会の右近憲三強化副本部長は「(コーチが)言ったことはまずい。何か別の意図があったと思いたい」と複雑な表情を見せた。(パリ・山口奈緒美通信員)

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2008年6月2日のニュース