【フローラS】牧田厩舎が勢いに乗る!イトカワサクラ満開の予感 樫戦線の新星名乗りだ

[ 2023年4月19日 05:30 ]

馬房でリラックスするフローラS出走予定のイトカワサクラ
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 今週も牧田厩舎が熱い!先週の中山グランドジャンプでイロゴトシが圧勝、いい流れに乗って東西2重賞に参戦する。2枚のオークス切符を懸けたトライアル「第58回フローラS」のイトカワサクラは既走馬相手のデビュー戦で勝ち上がり、中2週で重賞チャレンジ。キャリアが浅い分、未知の魅力が詰まっている。

 先週の中山グランドジャンプを熊本産イロゴトシで制した牧田厩舎。九州産馬として史上初のG1制覇となり、障害転向後キャリア4戦目での同レース勝利は過去最少、2着馬につけた3秒1差は過去最大着差と初物ずくめの快挙だった。元騎手で現役時代、障害で16勝している牧田師は平地3勝クラスから障害転向のきっかけについて「どこかで、とは思っていました。心臓が強いので」と振り返り、大舞台でも手応えを持って臨めたという。「積極的に乗ってくれれば、と思っていました。中山は2回目。センスがいいですよね」と笑顔を見せた。

 G1を獲ったことで新たな感情が湧いた。「あまり実感はなかったんですけど…。もっと獲りたいなって思います」と意欲を見せた。翌日には同じ内田玄祥オーナーのアナゴサンが立雲峡S(3勝クラス)を勝ってオープン入り。この勢いに乗り、東西2重賞で2週連続重賞Vを狙う。

 フローラSに起用するイトカワサクラは1日に阪神芝1800メートルでデビューし、いきなり未勝利勝ち。これは遅れてきた大物!?そう思えるほどインパクトがあった。既走馬に交じって道中は中団の馬群に入れ、脚をためながら直線は外へ。手応えはさほど良く見えなかったが、気合を注入されるとエンジン全開。メンバー最速の上がり3F34秒6でグイグイ伸びて、内の先行馬をまとめて差し切った。父ゴールドシップをほうふつさせる荒々しさで勝負根性がキラリ。「いい末脚でした。調教の動きが良かったですしね。気性がきついところはあるけど、いい方に出ています。(調教で)またがった時にこれは…と思いました」と潜在能力の高さを感じている。

 好走の反動はなく、中2週で続戦。手堅く自己条件という選択肢もある中でトライアルを選ぶあたりが期待の表れだ。2着以内に入ってオークス(5月21日、東京)優先出走権を手にすれば夢が広がる。「遠征競馬に関しては何とも言えないけど勝った後も馬の雰囲気は変わらない。東京は合いそう」と手応え十分。樫戦線の新星に名乗りを上げる。

 ◇牧田 和弥(まきた・かずや)1972年(昭47)3月4日生まれ、山梨県出身の51歳。90年、栗東・中村好厩舎所属で騎手デビュー。JRA通算2253戦122勝。05年に引退後は加藤敬厩舎で調教助手を務め、10年に調教師免許を取得、11年3月に厩舎を開業。JRA通算3224戦179勝、うち重賞は16年ダイヤモンドS(トゥインクル)、17年エルムS(ロンドンタウン)、18年マーメイドS(アンドリエッテ)、先週の中山グランドジャンプ(イロゴトシ)の4勝。ロンドンタウンで17&18年コリアC連覇を飾った。

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2023年4月19日のニュース