【セントライト記念】ローシャムパーク 前走圧勝で覚醒の秋!粗削りな春からさらに成長

[ 2022年9月14日 05:30 ]

ローシャムパーク(撮影・西川祐介)
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 今週は土日月の3日間開催。中山月曜メイン「第76回セントライト記念」には、秋の飛躍を期す3歳の素質馬が集結する。ローシャムパークは3代母にエアグルーヴを持つ良血。春に連勝して以来の実戦だが、通算【2・2・0・0】と底を見せていない。満を持して登場する東の秘密兵器。春の実績馬VS夏の上がり馬の構図に、くさびを打ち込むか。注目の始動戦だ。

 ローシャムパークの春2戦は、良くも悪くも派手な勝ちっぷりだった。いずれも序盤でやや折り合いを欠き、向正面で一気に先頭へ。そのまま後続に影すら踏ませず楽々と突き放した。田中博師は「勝つには勝ったが雑な競馬。とても危ういレースだった」と振り返る。それでも直線ほぼ馬なりで2着につけた差は未勝利戦が4馬身、続く山藤賞が7馬身。粗削りな面を残しながらも、ポテンシャルを存分に示した内容でもあった。指揮官は「丁寧な競馬ができるよう馬をつくっている」と話す。

 前走後は放牧で充電。秋に向け成長を促した。8月20日に帰厩。「凄く成長したと思います。春は常歩(なみあし)でも背中の感じが甘かった。でも今は背中の使い方が良くなって、しっかり歩けるようになった。馬体も春よりふっくら見せている」。厩舎の番頭格である穂苅助手は、ひと夏を越しての進化に目を見張る。フィジカルに加えメンタル面も成長。心身の幼さを考慮し、春は坂路中心の調教だったが、この中間は長めのコース追いも併用。同助手は「折り合いにも進境を見せて、併せ馬もしっかりこなせている」と評価する。

 平成以降、国内で最も繁栄した牝系の一つであるダイナカール一族。3代母にエアグルーヴ、近親にドゥラメンテ、ルーラーシップなどの活躍馬が名を連ねる。血統からも期待の大きい1頭だ。「春の勝ち方からも、このクラスで通用する馬。最後に突き放した前走から1F延長も問題ない」。穂苅助手も期待を隠さない。菊花賞へ向かうかは今回の内容次第だが「まだ2勝馬ですし、ここで結果を出せないようでは、今後どうこうという感じではない。秋が楽しみになるレースを」と力を込めた。まずは目の前の一戦に全力投球。田中博師が掲げる「丁寧な競馬」が体現できれば、秋の主役候補に躍り出る可能性を秘めている。

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2022年9月14日のニュース