2歳戦開幕週に超大物 米国産(外)マニバドラ出陣 坂路4F49秒1、破格時計に衝撃

[ 2022年5月31日 05:30 ]

注目の2歳馬紹介 Road to 2023

25日の坂路でジャスパークローネ(後方)を置き去りにし、4F49秒台を叩き出したマニバドラ
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 JRAのレーシングカレンダーは「ダービーからダービーへ」が合言葉。3歳の頂上決戦ダービーが終われば翌週に2歳戦がスタートする。今週、開催替わりの東京と中京で新馬戦が計5鞍。先週、栗東坂路で猛時計を叩き出した米国産(外)マニバドラ(牡=森、父スペイツタウン)が中京芝1400メートル(6月5日)でデビュー勝ちを目指す。

 JRA2歳戦の開幕週に大物がデビュー!先週水曜といえばダービーの追い切り日だったが、記者席から「ウォーッ」と驚きの声が上がったのはダービー出走馬ではなく、デビュー前の2歳馬に対してだった。

 中京芝1400メートル新馬戦で初陣を迎えるマニバドラが1週前追い切りで坂路4F49秒1と破格の時計を叩き出した。しかも既にオープンでも好走実績があるジャスパークローネ(3歳2勝クラス)に3馬身先着。過去をさかのぼっても、あれだけの時計を新馬が叩き出したシーンは記憶にない。稽古をつけた厩舎所属の松本は「4F52秒くらいのつもりで乗ったんですけど…。凄いですね」と感覚以上に時計が出たと明かし、レースでも手綱を任されることから「負けられないプレッシャーになりそうです」と気を引き締めた。

 マニバドラとは古代インド神話に登場する鬼神のこと。国際派トレーナーで知られる森師が昨年、米国のキーンランドセプテンバーセールにおいて22万5000ドル(当時のレートで約2475万円)で落札した。スペイツタウン産駒だから森厩舎にとっては短距離ダート重賞2勝マテラスカイ、20年サンバサウジダービーカップを制したフルフラットなど縁のある血統だ。森師は「ラスト1Fの12秒1も速い。動く、と思っていたけど、ここまで動くとはね」と感心しきりの表情で「新馬戦を勝って函館2歳S(7月16日)に使いたい」とデビュー戦ばかりか、2戦目への青写真も描くほど。マテラスカイ級か!?の問いに「そうなればいいね」とうなずいた指揮官。調教タイムはアテにできないことも多々あるが、あの追い切りは能力の違いとうのみにしてもいい。

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2022年5月31日のニュース