【大阪杯】キズナ充電完了!現役最強の座へ、国内G1路線総獲りだ

[ 2014年4月1日 05:30 ]

昨年の凱旋門賞4着以来となるキズナ。武豊とのコンビで今年もターフの主役だ

 天皇賞・春の前哨戦(優勝馬に優先出走権が与えられる)として行われる「第58回大阪杯」は4歳のクラシックホース3頭が激突。中でも注目は凱旋門賞(4着)以来となる昨年のダービー馬キズナだ。帰国初戦に予定していた有馬記念は体調が整わず見送ったが、ここ目標に万全の調整。同期のエピファネイア、メイショウマンボをねじ伏せて、14年の好スタートを切るつもりだ。

【大阪杯】

 昨年のダービー馬キズナが半年ぶりに帰ってくる。昨秋の凱旋門賞は4着。世界の強豪相手でも通用する走りを披露。帰国後はフランスで敗れたオルフェーヴルとの再戦を狙って、有馬記念を目標に調整したが体調が整わず回避。全休日の3月31日朝、田重田厩務員が当時を振り返った。

 「凱旋門賞を使って、向こうに1日だけ置いてすぐ帰ってきたし、輸送でかなり疲れが出た。その後の放牧から帰ってきても、体はかなり減っていた」

 オランダ経由での帰国は丸1日。レース後の長時間の空輸は3歳馬にとって、かなりの負担となった。有馬回避を決めた直後の12月11日には再び、鳥取・大山ヒルズへ放牧。約2カ月間、じっくり疲れを取って2月19日に帰厩。馬体は510キロ(ダービー時が478キロ)まで回復して戻ってきた。

 「今回は順調ですね。お尻回りとか以前とは違うところに筋肉が付いている。490キロを切るぐらいで出したい。調教が進んで馬が納得してきたのか、だいぶ落ち着きが出てきた」

 心身とも上昇度を感じ取る。2週前の3月19日には凱旋門賞以来となる武豊が騎乗して追い切った。CWコースで7F95秒2~1F11秒8。「まだ息ができていない感じだった。でも、豊さんは“これで変わる”と言ってくれたんだ」と振り返る。先週は坂路で併せ馬。「コースでやったことで(騎乗した)山田助手は“全然違った”と感触をつかんでいた。思い通りにきている」と目を細めた。

 春はここから天皇賞→宝塚記念の古馬王道路線を歩む。オルフェーヴルが引退しても、日本の芝中長距離路線は層が厚い。ゴールドシップ、ウインバリアシオンは前哨戦をV。ジャスタウェイ、ジェンティルドンナはドバイで世界を制した。田重田厩務員は「日本馬は強いな。ここもメンバーそろっている。ええこっちゃ。今度は国内が盛り上がってくれれば」とレースを待ち望む。まずは同期のライバルをねじ伏せて、現役最強の座へ一歩前進する。

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2014年4月1日のニュース