【阪神大賞典】オルフェ ド迫力自己最高50秒7

[ 2012年3月15日 06:00 ]

<阪神大賞典>池添を背に、坂路で超抜の時計を叩き出したオルフェーヴル。現役最強馬に死角は見当たらない

 古馬の真打ちが登場だ。「阪神大賞典」追い切りでは3冠馬オルフェーヴルが躍動。自身の坂路1番時計を叩き出し、万全の仕上がりをアピールした。

 堂々の1番時計だ。オルフェーヴルは坂路併せ馬。池添がゴーサインと出すと待ち切れないかのように、一気に加速した。4F50秒7~1F12秒9の自己ベストタイムで、ダノンウィスラー(4歳500万)を2馬身置き去りにした。注目の仕上がり具合を、池江師はウイットに富んだ言い回しで表現した。

 「整いましたね。今のダルビッシュよりは仕上がっている。こんなことを言うと怒られるかな(笑い)」。つまりはオープン戦仕様ではなく、もう実戦仕様になっている。今年の開幕戦へ向けて、態勢は整った。先月24日に帰厩して、3週続けて池添が乗って追い切った。

 「今回は意図的にゆっくりさせたので、過去の中では一番余裕があった。それで2週前からジョッキーを乗せて。やるごとに良くなって、思った以上に仕上がったなという感じ」

 2週前は日経賞へのスライドも頭をよぎったほど。だが騎手を乗せると精神面でピリッとするのか急激に上向いてきた。騎乗した池添は時計に「ビックリした」との印象だ。もちろん仕上がりには胸を張る。

 「大きく変わったところはないけど、こんな時計を出したのははじめて。見えないところの上積みがあるのかな。100%の状態という感じではないけど、いい状態に仕上がった」

 昨年の年度代表馬という立場に加えて、秋の凱旋門賞という大目標がある。池添も「今年は凱旋門賞のためにある」とキッパリ。既に過去の凱旋門賞をVTRで「穴が開くほど見て」研究している。目標はまだ先。だがおろそかにしているわけではない。

 「今年、走るレースは1戦1戦が大事。今年も競馬界を引っ張っていく馬なので。新しいファンにも見てほしいし、競馬場に足を運んでもらいたいですね」

 ここは天皇賞・春の前哨戦ではなく、今年の初戦という位置づけだ。国内での取りこぼしは許されない。真の強さを示す。

続きを表示

2012年3月15日のニュース