【スプリングS】アルフレード 汚れなき皐月道

[ 2012年3月13日 06:00 ]

<スプリングS>アルフレードが無敗で皐月賞王手をかけるか

 今週は東で皐月賞TRの「第61回スプリングS」、西では天皇賞・春の前哨戦「第60回阪神大賞典」が行われるがいずれも真打ちが登場だ。スプリングSには昨年の2歳王者アルフレードが万全の態勢でスタンバイ。桜花賞戦線は関東馬が圧倒したが、それに続けとばかり今週は牡馬でも東の意地を見せつける。

 混迷のクラシック戦線に真打ち登場だ。3戦無敗の2歳王者アルフレード。デビュー戦が半馬身、2戦目きんもくせい特別が1馬身半、そして朝日杯FSが2馬身と、走る度に後続との着差を広げてきた。前哨戦の今回は通過点だが、陣営はむしろ手綱をグッと引き締めて臨む。

 1週前追いでは、1勝馬に格の違いを見せつけて3馬身先着したものの、手塚師は「少し折り合いを欠いていたし、絶好だった朝日杯の時に比べるとワンパンチ足りない。体つきや息遣いは問題ないが、動きはまだ休み明けという感じ」と、あえて厳しい評価に徹した。

 調教をつけている松岡も「まだ物足りない面がある」とした上で「具合はそんなに気にしていない。もちろん勝ちたいがトライアルは内容にこだわりたい」と話す。かつてサンツェッペリン(07年皐月賞2着)、マイネルチャールズ(08年同3着)と、前哨戦からコンビを組んで本番に挑んだ経験のある鞍上は「クラシックに向けての仕上げ方を2頭に勉強させてもらったし、次の次へ照準を合わせ仕上げを考えなければ。前走でスタートから出して行ったので、馬も行く気になっている。その点を調整していくのが重要」と頼もしい。

 厳しいコメントはアルフレードの能力を高く評価しているからこそ。松岡は「馬群の内でも器用な競馬ができるし瞬発力も一流。ひと言で言えば運動神経がいい馬」と評する。「腰やトモ(後肢)が弱い馬だったが、随分しっかりして中身も充実してきた」と成長も感じ取っている。「皐月賞はもちろん、その後にはダービーもある。ここから3カ月弱が勝負。だからこそここで恥ずかしい競馬はできない」と意気込む。

 日曜のフィリーズレビューを同じ手塚厩舎のアイムユアーズが快勝し、桜花賞の最有力候補の1頭に名乗りを上げた。負けてはいられない。今週はアルフレードが“男の意地”を見せる番だ。

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2012年3月13日のニュース