【ジャパンC】ブエナビスタ「この前とは違う」

[ 2011年11月24日 06:00 ]

<ジャパンC>ムチを浴びながらCWコースで追い切るブエナビスタ

 CWコース。ゴール前1F地点を過ぎたところでムチ2発。ブエナビスタは四肢をいっぱいに伸ばしてラストスパートに入った。リズミカルな首の上下動と柔らかい身のこなしは印象的。単走で4角も外ラチ沿いをカーブ。しかも例によって何度か手前を替えるから、お世辞にも抜群の動きとは言えない。しかし仕上げのムチ2発でフィニッシュした瞬間も柔軟なフットワークは健在だった。7F98秒2~ラスト1F12秒3。厩舎へ戻る松田博師は明るい表情だ。

 「この馬なりに動いてるよ。息遣いもいいし、体つきもこの前とは違う」

 指揮官はブエナビスタの上がり運動に鋭い視線を向けた。至近距離でチェックしてもシルエットは申し分ない。主戦の岩田が厩舎洗い場前で松田博師と言葉を交わした後、報道陣に口を開いた。

 「前走でも返し馬とか馬の雰囲気は良かった。(一度)叩いて素軽いというか良くなってますよ。前走は4角や直線で(インで)ブレーキをかけざるをえなかった。あれでも4着に追い上げるんだから、さすがの脚を見せてくれてます」

 前走の天皇賞・秋、国内19戦目にして初めて馬券圏外へ。女王ブエナは昨年JC1位入線2着降着後はずっと勝利から見放されている。岩田とコンビを組んでからもVマイル2着→宝塚記念2着→秋天4着と未勝利。

 「ブエナは去年(JC降着で)悔しい思いしているし、ボク自身もこの馬でまだ勝ってない。ゆったり運べる距離(2400メートル)はプラス。枠順はどこでもいいのでリズム良く走らせたい。直線は広いところへ出してノビノビと、ね」

 攻め過程の負荷は前走時とは雲泥の差。先週16日に続き19日も鋭く攻めた。さらにこの日はムチ4発。合言葉は昨年の雪辱。陣営のそんな執念の実るときが刻一刻と近づいてきた。

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2011年11月24日のニュース