【秋華賞】エリンコート下馬評↓も状態↑↑

[ 2011年10月14日 06:00 ]

<秋華賞>オークスとの2冠制覇を狙うエリンコート

 【G1ドキュメント・13日=栗東】オークス馬エリンコートの下馬評がイマイチ。秋初戦の前走・ローズS10着に加え、中間の調教も地味。だが木曜朝、持ち乗り担当・黒田千春助手の表情は“あの時”とちっとも変わらなかった。オークスウイークの木曜だ。井上の取材ノートには「心臓の音」「バネ」「完歩が大きくなった」に赤線が引かれていた。乾坤一擲(けんこんいってき)の◎。雨の府中戴冠シーンは忘れられない。

 馬房のエリンコートは底光りしていた。笹田師が「毛づやとか外見はいいよ」と笑みを漏らすように体調は間違いなくいい。黒田助手は笹田師より8歳若い47歳だが、JRA競馬学校開校2年前の研修生で一緒に机を並べた。黒田助手の父・豊さんは伊藤雄二厩舎でサニーシプレーなどを担当。笹田師は調教助手として義父・伊藤雄師をもり立てていた。そんな固い絆の2人が今回、プライドをかけてオークス馬を精魂を込めて仕上げた。

 「ローズSはショックだった。完全な息切れ。あのペースで失速するのは中身ができていなかったからかも」と話す黒田助手。上がりの瞬発力勝負も向かなかった。「春と違ってカイバを食うからね。追ってからも食いが落ちない。それに、お姉さんになってきた。落ち着きがあるし、どっしり構えている」と言い切る。先週の坂路併せ馬は稽古駆けする相手に「手応えで見劣った」が闘魂注入に成功。今週は単走馬なりでエネルギーを封印、大一番に温存だ。「一気に人気は下がったけど、状態は明らかに前回よりアップしている」と明るく笑う。人気落ちのオークス馬に懸ける。

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2011年10月14日のニュース