アパパネ以上の完成度!スマイル全妹“ゲートイン”

[ 2011年6月14日 06:00 ]

国枝厩舎期待の2歳馬スマイルゲート

 2歳馬の季節がやってきた。中央競馬は今週、函館、中山、阪神で2歳新馬戦がスタート。スポニチ本紙が注目したのは18日の中山5R(芝1200メートル)でデビューを果たすスマイルゲート(牝=国枝、父タニノギムレット、母シーセモア)だ。今年の安田記念で外から鋭く追い込み3着に食い込んだスマイルジャックの全妹という期待の血統。昨年、福島でディープインパクト産駒の初勝利(サイレントソニック)をマークするなど“新馬戦上手”の国枝厩舎が送り出す逸材だ。

 重賞3勝、ダービー2着という偉大な兄スマイルジャックから「スマイル」をもらい、「笑う門(には福来る)」に引っ掛けて命名されたスマイルゲート。その名にふさわしく初陣を待つ関係者には笑顔があふれている。

 坂路で調教にまたがった後藤は「走りの雄大さには素晴らしいものがあり、気持ちも凄く前向き。ガンガン行くくせに物見したりするけど、そのあたりのコントロールが利けば短距離路線で、いい馬になれそう。スピードで押し切れそうだが将来的にはマイル、1800メートルまでいってほしい」と先々へ思いをはせる。兄と同じ黒鹿毛の馬体がターフを疾走する姿が今から目に浮かぶ。

 佐藤助手の評価は、さらに上を行く。「素直で気がいい。2歳馬ではなく、すでに古馬という感じがある。クーヴェルチュールのような仕上がり早のタイプ」と06年の福島新馬戦を制し、3歳夏には重賞(キーンランドC)を勝った快速牝馬の名を挙げた。国枝厩舎といえばサイレントソニック、ヒラボクインパクト、ダノンベルベール、タケショウオージなど早期デビュー→新馬勝ちが定番だが「それらの馬やアパパネ(新馬3着)よりしっかりしている」と、目下の完成度の高さは折り紙付きだ。

 8日にはWコースで僚馬ジェノアチャリス(2歳新馬)と併せ馬。4F54秒3~1F13秒2を軽快に刻んだ。「さほど速くはないが勢いはあった。初めて(トラック)コースで追ったので戸惑っていたが、あと2本追えるからね」と佐藤助手は順調ぶりを強調。レースに向けては「440キロあたりで出せそう。最後まで自分のリズムで走ってほしい。勝つレベルは十分にある」と語った。笑顔の初陣へ、レースが今から楽しみだ。

続きを表示

2011年6月14日のニュース