【新人騎手デビュー】父子対決!横山和生「戦う」

[ 2011年3月4日 06:00 ]

鞭を手に笑顔をみせる(左から)嶋田純次、杉原誠人、高嶋活士、横山和生騎手

 3月の第1週、中央競馬は新年度を迎える。東西で7人の新人騎手、9人の新調教師が新たな門出を迎える。注目は土曜の中山2Rで父・横山典との対決に挑む和生(17=勢司)だ。父は現役のトップジョッキー、祖父・富雄さんもG1級レースを制した名騎手。“父子3代G1制覇”へ向け5日、その第一歩を踏み出す。

 ついに注目の父子対決が実現する。父・横山典はG1・20勝を含む重賞128勝を挙げている現役のトップジョッキー。祖父・富雄さんも中山大障害4連覇、天皇賞制覇など歴史に名を残す騎手だった。その偉大なDNAを受け継ぐ和生が、土曜中山2Rでいきなり父と対戦する。

 それでも、和生は自然体を貫く。「親子対決だからと言っても、家にいる父と競馬場では違う。1人の騎手として戦うだけです」。父はデビュー戦で3着だったが「父は天才だと思うので、超えるのは普通は無理だと思う。少しでも近づけたら」と謙虚な姿勢を見せた。

 デビュー戦はその1つ前の中山1R。コンビを組むのは自厩舎のディアアルジャンだ。直前の追い切りでまたがった和生だが「調教で乗っていても、調教と競馬は違うから。安心はできないですね」と慎重に語ったが、「積極的な競馬をして減量を生かしていきたい」と若手騎手に与えられる3キロ減のハンデを最大限活用する構えだ。

 3日午後に美浦トレセンで行われたムチ贈呈式では富岡義雄同トレセン場長からムチを受け取った。「(夢がかなって)まだ実感はないですね。当日になっても変わらないと思う」とマイペースで挑む。「1つでも多く乗せていただけるのはありがたいし、結果を残したいですね」と感謝の気持ちも忘れない。偉大な父超えへ、大きな一歩を踏み出す。まずはその手綱さばきに注目だ。

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