那須川天心 “幽霊”チラリ「体を誰かが動かしている感覚」 24日拓真戦へ自信
WBC世界バンタム級王座決定戦 同級1位・那須川天心《12回戦》同級2位・井上拓真 ( 2025年11月24日 トヨタアリーナ東京 )
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WBC世界バンタム級1位の那須川天心が12日、WBC世界同級2位・井上拓真との世界初挑戦に向け、都内の所属ジムで練習を公開した。2ラウンド実施したスパーリングではノーガードでパンチを見切ってから強烈な左カウンターを見舞うなどWBO世界スーパーバンタム級14位を圧倒。世界初挑戦に向けて仕上げたスタイルの完成に自信を示し、一発での世界王座奪取を宣言した。
「幽霊・天心」は突然、姿を現した。メキシコ人世界ランカー・カストロとの公開スパー。那須川は上体を揺らし、幽霊のごとく両手をだらりと下げてノーガードに。2回にはその隙を突こうとした相手のパンチをひらりとかわすと、強烈な左ボディーをさく裂。「何を出せばいいか分からない状況にさせているのが今の究極の部分。相手を動かす展開が増えた」。20戦全勝15KOのホープに何度もロープを背負わせ、完全に支配した。
9月の会見で「自分の幽霊を見せる」と珍発言。この日も「自分の体を誰かが動かしているような感覚。そこがハマれば面白いことが起きる」とその極意の一端を明かした。試合ごとに異なるスタイルを見せてきたが、大一番を前に世界戦仕様の仕上がりを強調し「これまでの全部を集約したシン・ボクシングが出せる」と自信満々だった。
独特の動きを引き出すため、この日も動きの効率性を高める「BCエクササイズ」による呼吸法やブリッジを行ってからリングへ。ドジャースの山本由伸投手も取り入れる練習法で同じ矢田トレーナーに師事。那須川自身もワールドチャンピオンに続くか、問われ「なると思います。天津・木村みたいになっちゃいましたけど」とエロ詩吟のお笑いになぞらえ、笑わせた。
「ザ・ボクシング」と評した空位の王座を争う井上拓真との日本人対決。下馬評は低いが「こういう試合を求めていた。強い者同士が戦う、それだけを楽しみにしてもらえれば」。那須川には何かを起こしそうな雰囲気が漂っている。
▼天心の幽霊発言 9月25日の井上拓真戦発表会見で「幽霊の正体見たり枯れ尾花」ということわざを引用し「自分の幽霊を見せる」と宣言。同句は江戸時代の武士で俳人の横井也有(よこい・やゆう)の「化け物の正体見たり枯れ尾花」の句から派生してできたとされ、幽霊だと思っていたものが実は枯れたススキだったという意味。怖がらせる正体が実際は取るに足らないものであったということで先入観による恐れや誤解を見直すための教訓としても捉えられる。
《相手陣営前でガチ練習公開》那須川は拓真陣営の北野トレーナーらが視察する中でも恒例の“ガチ練習”を公開した。キック時代を通じても相手陣営の前での公開スパーは初だったが「別に隠すこともない。普通にそのままやった」と涼しい顔。「(大橋ジムの)赤いジャージーで“やったんで!”というスタイルがボクシングならではかな。新鮮だったし(相手陣営の)話を聞きたい」と余裕の笑みを浮かべていた。



















