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世界前哨戦クリアの那須川天心 狙いがあった6回のカエルパンチ「倒せなかったからガマガエル」

[ 2025年6月9日 12:25 ]

指でカエルポーズを決める那須川(撮影・島崎忠彦)
Photo By スポニチ

 プロボクシングWBC世界バンタム級1位の那須川天心(26=帝拳)が世界前哨戦から一夜明けた9日、都内のホテルで会見した。8日のバンタム級ノンタイトル10回戦(有明コロシアム)ではWBA同級6位のビクトル・サンティリャン(29=ドミニカ共和国)に3―0で判定勝ち。デビューから7連勝で11月に計画される世界初挑戦につなげた。

 那須川は「今までやってきたことを出せてなかった。いろんな課題も見えた。ボクシングの奥深さを知れた」と試合を振り返った。6回には伸び上がって打つ“カエルパンチ”も披露したが、「あれで倒せればトノサマガエルだったけど、倒せなかったからガマガエル」と苦笑い。それでも「動いていてしゃがんだ時に、下からを警戒していないと思ったのでしゃがんでジャンプしてみようという感じだった」と狙いを明かし、「ああいう突拍子もない動きはパフォーマンスと思われるかもしれないけど、自分にとっては武器なんですよ。相手が思い浮かばないことをやるのは良いことだと思うので、もっと入れていきたい」と解説した。“カエルパンチ”は元世界スーパーウエルター級王者の輪島功一氏が有名だが、「昔からボクシングを見てる人から“興奮したよ”というメッセージが来た」とオールドファンの反応を喜んだ。

 帝拳ジムの浜田代表は「相手の上半身が柔らかく、やりにくさもあったが、那須川天心のパンチに力がなかったですね。練習ではダウンを取れるパンチは打っていたが、昨日はそれが出なかった」と厳しく指摘。それでも11月に予定される世界初挑戦へ「昨日はやろうと思ったことができないままだった。世界戦になって昨日の状況で慌ててしまったら経験不足だったということになってしまう。昨日で世界タイトルへ良い経験はできたと思う」と収穫を口にした。 元2階級制覇王者の粟生隆寛トレーナーは「(世界王者)全員に勝てるようなチャンピオンにさせたい」と期待。那須川も「そうでなきゃやってる意味がないと思っている。ベルトを取って満足できる性格でもないし、そこを目指してるわけでもない。常に上を目指してやっていきたい」と呼応し、「強いだけでは意味がない。周りを引き込むというか熱狂させる、誰から見ても愛してもらえる、そういう人になりたいと昔から思っている。そういうチャンピオン、そういう人になっていきたいと常に思っている」と強調した。

 試合で倒しきれない現状については、「僕は他ボクサーに比べてもパンチ力はないと思う。だからこそ試行錯誤して強くなれると思っている。強くなれるところを証明したい」と前向きにとらえている。世界初挑戦へ向け「精神と時の部屋に行きたい」と急成長の必要性を実感しながらも「どんな状況が起こってもいいように、常日頃準備をしておくのが大事」と覚悟を示した。同じキックボクシング出身のWBO世界バンタム級王者・武居由樹(大橋)との対戦についても「交わることは絶対あると思う。僕は自分のやるべきことをやるだけ」と話した。

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