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無判定の重岡銀次朗VSバラダレスは再戦で基本合意 4・16代々木第2開催へIBF承認待ち

[ 2023年1月7日 15:07 ]

会見するIBF立会人のベン・ケイルティー氏(中央)と亀田興毅氏
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 プロボクシングのIBF世界ミニマム級タイトルマッチ(6日、エディオンアリーナ大阪)で無判定(無効試合)となった王者ダニエル・バラダレス(28=メキシコ)―同級5位・重岡銀次朗(23=ワタナベ)が、ダイレクトリマッチ(直接の再戦)を行うことで基本合意した。プロモーターの亀田興毅氏は7日、再戦が決まれば4月16日に東京・代々木第2体育館で予定している「3150FIGHT」第5弾興行で行いたい考えを示した。

 “人生で一度も負けたことがない男”重岡の世界初挑戦で注目された試合は3回、偶然のバッティングでバラダレスが続行不可能を訴え、レフェリーがストップして無判定と発表された。一夜明けた7日、大阪市内で亀田興毅氏、IBF立会人のベン・ケイルティー氏(オーストラリア)、バラダレスのマネジャー兼プロモーターのアレハンドロ・ブリトー氏、ワタナベジムの渡辺均会長が会見。ケイルティー氏はIBFのダリル・ピープルズ会長とタイトルマッチを管轄する選手権委員会に対し、再戦を要請する試合の報告書と映像を送ったと明かし、協議の上で「1週間程度、来週中には結論が出ると思う」と見通しを述べた。IBFはこの試合の勝者に前王者で同級3位のレネ・マーク・クエルト(26=フィリピン)との指名試合を義務づけており、再戦を優先するかは選手権委員会の判断になるという。

 渡辺会長は会見前に電話で重岡から「再戦できるのなら、ぜひやらせてほしい」との希望を聞いたとし、「今回の件では言いたいことがたくさんあるが、再戦でIBFの理解が得られるなら我慢したい」と話した。ブリトー氏はバッティングにより「左耳が聞こえない」「めまいがする」と訴えていたバラダレスがMRI検査で異常なしだったものの、一夜明けても「まだ聴力に問題があり、めまいもする」と話していると報告。その上で「再戦したい意思がある。IBFが承認するなら3カ月あれば時間は十分にある。重岡は良い選手だったし、強い日本人選手にメキシコ人選手が勝つことで強さを証明できるので再戦したい」と合意したことを明かした。

 亀田興毅氏は重岡の心中を思いやり、会見中に涙で言葉を詰まらせる場面も。試合を配信したAbemaで検証番組を製作したい意思を表明し、今回は採用されなかったビデオ検証についても「これを機にぜひビデオ判定をやってほしい」と訴えた。

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