WBCミニマム級王座挑戦の田中が敵地タイへ出発 拳四朗との最終スパーで手応え「倒す覚悟を固められた」
プロボクシングWBC世界ミニマム級タイトルマッチ 王者 パンヤ・プラダブシー(31=タイ)38勝23KO1敗 《12回戦》 同級14位 田中 教仁(37=三迫)20勝10KO8敗 ( 2022年8月26日 タイ・ナコンラチャシマ )
敵地タイで2度目の世界戦に臨む元日本ミニマム級王者の田中が26日、成田空港からバンコクへ出発する前に取材に応じた。世界挑戦は20年3月、同じくタイでWBA同級スーパー王者ノックアウト・CPフレッシュマート(タイ)に判定負けして以来2度目。前回は現地で食料を始めとする物資の調達にも苦労したが、今回は日本から米や電気ケトルを持ち込むなど対策は万全で「安定した精神状態で試合に入れそう」と話した。試合は屋外の特設リングで行われるが、暑さが厳しい午後4時開始だった前回と違い、午後7時頃の開始予定。さらに現在は雨季とあって「雨が降ると30度を下回って涼しいと言われている」とハンデ軽減も期待した。
試合決定の正式通知が今月13日と遅かったものの、ジムは万全のシフトで田中をバックアップ。23日の最終スパーリングでは、三迫ジムを練習拠点とするWBC世界ライトフライ級王者・寺地拳四朗(30=BMB)が相手を務め、本気で3ラウンドの打ち合いを演じた。「メチャクチャ強い拳四朗選手を相手に、気持ちで引くことなく前に行けた。何としてでも倒してやるという覚悟を最後のスパーで固められた」と手応えをつかんだという。三迫貴志会長や所属選手、トレーナーらジム一同から送られた手形入り日の丸を送られ、「(手形で)背中を押してくれるようでうれしかった」と笑顔を見せた。
タイは日本ボクシングコミッション(JBC)公認の世界戦で日本人選手が過去0勝25敗1分けという“鬼門”だが、ボクシング人生の集大成と決めた田中に恐怖心はもうない。「今回は死ぬ覚悟ができている。負けたら終わり?そのつもりです」と意気込みを示した。
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