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浜田剛史氏 興味あり 尚弥、ドネアと再戦実現なら頭脳戦それとも攻撃的に

[ 2021年12月15日 05:30 ]

WBA・IBF世界バンタム級タイトルマッチ12回戦   〇井上尚弥 8回2分34秒TKO アラン・ディパエン● ( 2021年12月14日    両国国技館 )

8回、ディパエン(右)からダウンを奪う井上
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 【浜田剛史の目】ディパエンの体の柔らかさが目についた。ガードを固める分、井上にボディーを打たれたが、体を常に引いて芯を外すうまさを見せていた。ボディーは効いていたにもかかわらず、パンチを返すことで井上を警戒させ、体力を回復するテクニックもあった。

 井上としては、ロープからロープへ逃げていくディパエンをコーナーに追い詰めて出させない、あるいは自分も攻めながら相手に打たせてカウンターを狙う戦い方もあった。それでもラウンドごとに攻め方を変え、上でもボディーでも倒れる状態に追い込んで最後は倒し切った。

 引き出しの多さ、体力、パンチ力、相手のパンチをしっかりブロックして、ディパエンが打てる場所が見つけられなくなるほどのディフェンス力も発揮した。8回を戦ったことで逆に能力の高さが表に現れたと言え、スーパーバンタム級へ向けた、いい経験にもなったはずだ。

 仮にドネアとの再戦となれば展開は井上次第だろう。最近のドネアは頭脳的になっており、手数の多い以前のイメージを残しながらも、実はそれほど手を出さずにスタミナを温存する戦い方をする。それでも一発の強さは健在なので警戒する相手は逆にスタミナを消耗する。井上に対しても手数を少なめにして打ってくるはずで、井上がその考えの上をいく頭脳的な戦いをするのか、それともリスクを承知の上で最初から攻撃的に戦うのか、興味のあるところだ。(元WBC世界スーパーライト級王者)

 ≪尚弥のKOアラカルト≫☆最短 1回KO勝利は3度あり、これまでの最短は18年10月のパヤノ(ドミニカ共和国)戦の1分10秒、続いて13年1月のプロ2戦目の1分50秒、3階級制覇を達成した18年5月のマクドネル(英国)戦の1分52秒。

 ☆最遅 KOまでに最も時間を要したのは14年9月、WBC世界ライトフライ級王座の初防衛戦でサマートレック(タイ)をTKOしたのは11回1分8秒だった。この試合後に王座を返上しスーパーフライ級に転級した。

 ☆連続 12年10月のプロデビューから3連続KO勝利。田口良一(ワタナベ)に挑戦した13年8月の日本ライトフライ級タイトルマッチは判定勝ちだったが、5戦目から5連続KO勝利し、16年9月のペッチバンボーン(タイ)戦から19年5月のロドリゲス(プエルトリコ)戦まで世界戦8連続KOを記録した。

 ≪井岡にあと1≫井上はプロ22戦で19度目のKO勝ち。世界戦日本人歴代1位の記録を15に伸ばした。

 井上は世界戦17勝目。日本人1位の井岡一翔の記録まで、あと1に迫った。

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