小原佳太、王座死守に“全集中” 坂井と初防衛戦「中盤過ぎに倒せれば」
プロボクシング日本ウエルター級タイトルマッチ(8日、後楽園ホール)の前日計量が7日、東京都大田区の牧田総合病院で行われ、王者・小原佳太(34=三迫)、挑戦者で同級4位の坂井祥紀(30=横浜光)ともにリミット(66.6キロ)を300グラム下回る66.3キロで、1回でパスした。また、PCR検査の結果、両者の陰性が確認された。
小原にとっては昨年2月に獲得した王座の初防衛戦で、1年2カ月ぶりのリングとなる。昨年3月には待望の第1子となる長女が誕生。夏までは体を休めながら、「娘との時間を大切にゆっくり過ごした」という。試合間隔が空いたため、1カ月半だった試合前の調整期間を2カ月に延ばし、1カ月前からはマンスリーマンションを借り、家族と離れてボクシングに集中した。
対戦相手の坂井はメキシコと米国で36戦(23勝11敗2分け)のキャリアを持つ“逆輸入ボクサー”で、19年秋に帰国し、今回が日本タイトル初挑戦。小原は「日本ランカーの中でも一番、二番にやりずらい相手」と警戒感を強め、「理想は1ラウンドの一発目のパンチでKO勝ちだけど、それを狙う距離が近くなり、坂井選手のペースに巻き込まれてしまう。僕のボクシングをして中盤過ぎに倒せれば」と展開を描いた。
コロナ禍の中、「小原拳闘教室」というパーソナルトレーニングをスタートさせた。60分1万円という決してリーズナブルではない価格設定だが、リピーターも少なくないという。小原は「自分に対する応援」と受け止め、「日本一の称号があるから価値がある」と自覚し。絶対に王座は死守する決意だ。
16年9月にモスクワでIBF世界スーパーライト級王座に挑戦。19年3月には米フィラデルフィアでIBF世界ウェルター級王座挑戦者決定戦を経験した。現在もIBF世界ウエルター級6位にランクされており、再び海外で闘うことが目標だが、「先を見なきゃいけない年齢なのは分かっているけど、今は坂井選手しか見ていない。勝った方が世界に向けての準備ができると思っています」と目前の試合に集中している。
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