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田中教仁、世界初挑戦は判定負け…厚い“タイの壁”日本人ボクサー25敗1分け

[ 2020年3月4日 05:30 ]

WBA世界ミニマム級タイトルマッチ   ○ノックアウト・CPフレッシュマート 判定 田中教仁● ( 2020年3月3日    タイ・ナコンサワン )

ノックアウト・CPフレッシュマートに判定で敗れた田中教仁(共同)
Photo By 共同

 世界初挑戦の田中教仁は0―3の判定で敗れ、王座獲得はならなかった。3回にダウンを奪われるなどスーパー王者ノックアウトに終始、主導権を握られジャッジ2人がフルマークの完敗。これでタイで行われたJBC公認の世界戦で日本人ボクサーは25敗1分けとなった。

 厚い壁にはね返された。日本勢鬼門のタイで、無敗のスーパー王者に挑戦も無念の敗戦。立ち上がりこそ積極的に前に出た田中だが、2回以降は圧力を強めたノックアウトに押され気味で、3回には左フックを浴びてダウン。接近戦を挑んだ終盤には、さらに被弾するなど最後まで王者を崩せず「強かった。さすがだった。世界にそう簡単に届くわけがない」と完敗を認めるしかなかった。

 ボクシング人生で最大の晴れ舞台だったが、新型コロナウイルス感染拡大に配慮し、家族も含めて日本から応援に来ることは固辞した。ジムの仲間らが寄せ書きしてくれた日の丸とともに入場し、思いを胸に刻んで戦った。勝てば、三迫ジム38年ぶり4人目の世界王者だったが、願いはかなわず「日本の皆さんには申し訳ないの一言」と声を絞り出した。

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2020年3月4日のニュース