JPBA 人的交流を“規制緩和” 那須川天心に“恩恵”も

[ 2019年9月3日 09:30 ]

「RISE WORLD SERIES 2019 Final Round」の記者会見に出席した那須川天心(右後方は対戦相手の志朗)
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 日本プロボクシング協会(JPBA)が他格闘技団体との人的交流について“規制緩和”の方針を打ち出した。先月22日に都内で「他競技・類似イベントに関する全国集会」を開催し、ジム会長やマネジャーら約60人が意見交換。まずは選手層の薄い男子ヘビー級と女子選手に限り、キックボクシングなど他格闘技と人的交流を認める方向で意見をまとめた。年内にも決定機関であるJPBA理事会でルールが制定される見込みだ。

 とは言え、男子ヘビー級と女子選手が自由に他団体と行き来できるようになる訳ではない。他競技の選手がボクシングの試合に出場するためには従来通り、日本ボクシングコミッション(JBC)が実施するプロテストに合格、JPBA加盟ジムに所属するなどの手続きが必要。では、なにが変わるのだろうか?

 現在はJBCのライセンスを持つプロボクサー、トレーナー、マネジャーらが他格闘技団体の興行やイベントに関わることは禁止されている。そのため、ボクサーが他格闘技の試合に出場した場合には処分の対象となり、再びボクシングのリングに上がることが認められていなかった。今回はその部分が緩和されることになる。

 つまり、これまではボクシングか他格闘技か二者択一を迫られていたが、今後は男子ヘビー級と女子選手は“掛け持ち”が可能となる。ただし、これにも条件があり、交流できるのは、選手の健康などの情報管理や社会的信任が取れていることをJBCが確認した団体に限られる。そのため、規制が緩和されても実際にその“恩恵”を受ける選手は多くなさそうだが、将来的に対象が全階級にまで拡大されれば、格闘技界の“至宝”那須川天心(21)がキックボクシングとボクシングを両立することも実現可能となる。

 今年6月、JPBAとJBCは連名で「非ボクシング」に協力しない宣言を発表。「ボクシング」の名のもとで商業性のみを追求するイベント、企画などへの関与、協力をしない姿勢を打ち出した。一方で「競技スポーツとしてのボクシングに参加することについては門戸を開放し、これを歓迎する」とした。他団体を排除するのではなく、目指すのは共存共栄。今回の規制緩和は小さな一歩だが、ボクシング界の新たな未来を開拓する“はじめの一歩”になるかもしれない。(大内 辰祐)

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