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村田 ボクシング人生懸け因縁ブラントと再起戦「ふざけんな!この野郎って気持ち」

[ 2019年4月26日 05:30 ]

WBA世界ミドル級タイトルマッチ   王者ロブ・ブラント(米国)《12回戦》同級3位・村田諒太 ( 2019年7月12日    エディオンアリーナ大阪第1競技場 )

睨み合う王者・ブラント(右)と挑戦者・村田(撮影・久冨木 修) 
Photo By スポニチ

 前WBA世界ミドル級王者の村田諒太が25日、都内のホテルで会見し、7月12日にエディオンアリーナ大阪第1競技場で現王者ロブ・ブラントに挑戦すると発表した。約9カ月ぶりの再起戦は、昨年10月20日のV2戦で完敗した相手との因縁の再戦。村田はボクシング人生の全てを懸けて大一番に臨む。

 因縁の相手との再会に忘れかけていた思いがよみがえる。会見後の写真撮影。村田はいつになく厳しい表情でブラントとにらみ合った。「ふざけんな!この野郎って。プロになってからは初めての気持ちかもしれませんね」

 昨年10月、米ラスベガスでの防衛戦で完敗。ベルトを失い、その後のビッグマッチ構想も白紙になった。リマッチはエンダム戦に続いて2度目だが、抱いた感情は全くの別物。村田は「あの夜は完全に負けたので。屈辱的な経験だったし、平常心でいられるわけがない。かと言って感謝がないわけじゃなくて、複雑な感情でした」と自らの胸中を説明した。

 王座陥落後に引退も考えた。だが、「あの試合が最後でいいのか?と自分に問い掛けた時に、それはないと思った」と再起を決意。ブラントとの再戦を“運命”と捉え、「これが最後の試合になるのか、もっと見たいと言ってもらえるか、ジャッジメントされる試合」と位置づけた。そして「負けるようだったらプロとして価値がないと思っている」と言い切った。

 敗戦に真正面から向き合った。完敗を認め、目を背けがちな「自分の情けない姿」の映像も何度も見た。その反省を生かし、成長したことを実感。「基本的なことを見直すことで、全く違うボクシングができる。同じファイトをするつもりはない」。先月下旬には千葉・成田での走り込みキャンプを終えており、近日中にスパーリングを再開する予定。王座奪回へ、実戦感覚を磨いていく。

 ▽村田VSブラントVTR(18年10月20日) 村田はハンドスピードと手数で勝負するブラントに0―3判定負けで2度目の防衛に失敗。多彩なパンチと連打で前進を止められ、右ストレートは読み切られて再三カウンターを被弾。5回に右を効かせたのが唯一の見せ場で、終盤は疲労から動きが鈍ってダウン寸前に追い込まれた。採点はジャッジ2人が10点差、1人が8点差の完敗だった。

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2019年4月26日のニュース