【サムティ野球部2年目の挑戦①】命題は社会人2大大会出場&勝利 小川博文監督「真価問われるのは今年」

[ 2026年1月31日 09:00 ]

サムティ・小川博文監督
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 創部間もない若いチームが本気で頂点を取りに行く。今年、創部2年目を迎える社会人野球・サムティ硬式野球部。初年度の昨年はチームとしての土台を着実に整え、今季に飛躍を期す。野球の結果だけではなく、社会人としての人材育成も目指す同社。野球部は象徴的な存在として、情熱的に二兎を追う。(取材・構成 櫻井克也)

 成長のスピードを加速させるためには、やはり結果だ。チームを率いる小川博文監督(58)は「1年でも早く選手を、社員の皆さんを、社会人2大大会の都市対抗、日本選手権に連れていってあげたい」と目標を掲げ「社員の皆さんの誇りになりたい。僕らの使命はやはり、どんどん全国に社名を発信していくことですから」と表情を引き締めた。

 不動産開発事業などを手がけ、大阪、東京に本社を持つサムティ。硬式野球部は、昨年1月に日本野球連盟に正式加盟し、1年目から若い選手たちは指揮官の想定を上回る結果を残した。昨年9月の日本選手権近畿地区最終予選。1回戦の島津製作所に2―1で競り勝つと、2回戦は都市対抗38回、日本選手権26回出場の強豪・日本新薬を延長タイブレークの末に3―2で破った。惜しくも本戦出場はならなかったが、社会人球界に残したインパクトは大きかった。「最初は“サムティってどんなチームなんだ?”って見ていた野球関係者から“なかなか、やるな”という声をたくさんかけてもらった。それだけに真価を問われるのは今年だと思いますね」。指揮官も選手も、今季かける思いは強い。

 目標を達成するため、補強も進めた。オリックス、横浜で活躍し、通算1406安打を記録した小川監督、日本ハムで26勝を挙げた今関勝投手コーチに加え、今季から元広島で昨季まで台湾プロ野球・統一の内野守備巡回コーチを務めた玉木朋孝氏、元DeNAの山下幸輝氏の2人が野手コーチとして加入。首脳陣をNPB出身者で固めた。「プロの経験豊富なコーチが2人。彼らが来たことによって、コーチも役割がハッキリする。投手コーチ、野手コーチとして、専門分野をしっかり見られることになる」。2年目にして、戦う態勢は整った。

 監督は拓大紅陵からプリンスホテルを経て、88年ドラフト2位でオリックスに入団。出身者だからこそ、社会人野球チームの意義は身に染みて知る。「職場の同じ部署で、自分の横に座っている人が野球部でプレーしている。親近感を持ってもらえるし、応援の熱量を直接、肌で感じさせてもらえるんですよ」。もちろん社業もするが、給料をもらいながら野球をさせてもらえる環境。感謝の思いを持ち、社会人として成長していくことが不可欠だと強調する。

 「彼らも40、50歳まで、野球はできないので。野球を終えた後、社員でもありますから、社業に行った時にやっぱり野球部出身者が先頭を切って、中心になって、ことを動かしてくれたらいいなと思う。ユニホームを脱いだ時の立ち振る舞いだとか、行動、言動だとか。そういうのを勉強して、洗練された大人になってほしい」

 選手は全員、社員として雇用されており、硬式野球部は「広告塔」以上の役割を持つ。そこには社としての大方針がある。(②に続く)

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