DeNA自力V消滅 最大12の貯金消え…4月以来の4位転落 7回好機に勝負手も裏目

[ 2023年8月7日 05:20 ]

セ・リーグ   DeNA2-3阪神 ( 2023年8月6日    横浜 )

<D・神>6回途中降板する石田。右は三浦監督(撮影・島崎 忠彦)
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 相手が嫌がるどころか、楽にさせた。本拠地が騒然となったのは2―3の7回1死二、三塁。DeNA・三浦監督は逆転機で不振が続く佐野に楠本を代打に送った。「難しい決断」と言ったが、敵将の岡田監督が「ラッキーやと思ったよ。そら佐野を代えるんやから」と振り返ったように勝負手は裏目に出た。

 右の浜地に対し、佐野は3打数1安打。楠本は3打数2安打と分はいい。阪神ベンチは右の代打なら浜地続投を選択したが、佐野と同じ左打者の楠本。左の島本に代わり、楠本は遊飛に倒れた。無得点に終わり、三浦監督は「勝負を懸けて(点を)取れなかったのは僕の責任」と話した。8回1死一、三塁では右のケラーに対し、右の蝦名が代打で空振り三振。左の楠本を使いたかったところで、チグハグさが際立った。

 佐野は昨季まで3年連続3割を記録する20年の首位打者。三浦監督も主将の復活を願い、前日から2カ月ぶりの1番で起用したが、この日も3打数無安打と精彩を欠いた。今季は打率・257。ただし、楠本も・217と打っているわけではない。試合後、佐野は「僕より…」と言った後に15秒間沈黙。「監督の判断なので従うしかないけど僕自身、悔しい思いがあります」と険しい表情だった。

 引き分けを挟んで4連敗。最大12あった貯金はついになくなり、4月15日以来の4位に転落した。さらに首位・阪神には9ゲーム差を離され、今季97試合目で自力優勝の可能性が消滅した。6月下旬に首位にいたチームとは思えない。三浦監督は「何とか勝ちにつなげていかないといけない。そこは監督の責任」と唇をかんだ。(伊藤 幸男)

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